白鵬、右手小指骨折で休場 34歳大横綱“勤続疲労”か 日本国籍取得後初白星はお預け

[ 2019年9月10日 05:30 ]

大相撲秋場所2日目 ( 2019年9月9日    両国国技館 )

秋場所初日の8日、北勝富士に敗れ、右手を気にするしぐさを見せる白鵬 
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 横綱・白鵬が右手骨折で休場し、日本国籍取得後の初勝利は次の九州場所以降にお預けとなった。「右第5中手骨骨折で今後約2週間の加療を要する見込み」との診断書を提出し、休場は全休した夏場所以来2場所ぶり13度目となる。横綱・鶴竜、大関復帰を目指す関脇・貴景勝らが連勝スタートとなった。

 2日目にして、歴代1位の優勝42度を誇る第一人者がいない寂しい土俵になった。師匠の宮城野親方(元幕内・竹葉山)によると、白鵬は1日に伊勢ケ浜部屋一門の連合稽古初日に参加した際に右手小指付け根付近を負傷。宝富士を相手に10番相撲を取り「ちょっと小指が入った」と違和感を訴えていた。翌2日の連合稽古2日目を見合わせたものの、腫れが引くなど症状は改善。関取衆と相撲を取る稽古ができない中、四股など下半身中心のメニューで調整し、出場にこぎつけた。

 しかし初日に平幕の北勝富士に一方的に寄り切られて金星配給。一夜明けた9日朝に都内の病院で検査し骨折が判明した。同親方は初日の相撲内容について「全然、(右)手を使えていなかった。(立ち合いは左で)張って右を入れるところで怖がって、おっつけられていた」とケガの影響を指摘した。

 今回の休場により白鵬は名古屋場所14日目から不戦敗を含む4連敗。自身3度目の屈辱だ。横綱昇進した07年名古屋場所から15年名古屋場所までは丸8年以上皆勤したが、休場は今年3度目を数え最近2年間では半分以上の7度に及んだ。陰りはいよいよ顕著なものになってきた。宮城野親方は「(重責を担う横綱として)10年以上やってきた。精神的なもの(負担)も違うでしょう」と“勤続疲労”の認識を示した。

 日本国籍取得後の初白星は次の九州場所以降にお預け。弟弟子の炎鵬、石浦と宮城野勢だけでの横綱土俵入りも今場所初日だけだった。これらをモチベーションに九州場所での再起を期す。 (原口 公博)

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