米国は薄氷の勝利 日本の敗退が確定 トルコは痛恨のFT4本連続失敗

[ 2019年9月4日 00:29 ]

ドライブしてシュートを狙う米国のテータム(AP)
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 男子バスケットボールのW杯で大会3連覇を狙う世界ランク1位の米国は3日、中国・上海で1次予選E組の2戦目に臨み、日本を19点差で下した17位のトルコと対戦。延長の末に93―92(26―21、21―21、18―19、16―20、延長12―11)で下して連勝を飾り、5日の日本戦を待たずに2次予選進出を決めた。

 ただし予想外の大苦戦。第2Q途中で最大15点をリードしながら第4Q終盤で4度同点とされ、残り12・3秒、この日23得点を挙げたアーサン・イリヤソーバ(32=バックス)にシュートを決められて79―81と初めてリードを許した。

 しかしトルコは残り0・1秒、3点シュートを放ったジェイソン・テータム(21=セルティクス)に対して、セディ・オズマン(24=キャバリアーズ)が痛恨の反則。テータムは3本のフリースロー(FT)を得た。

 テータムは1本目を成功。しかし2本目を失敗して3本目はまた成功。3本とも決めていれば逆転勝ちだったが、試合は延長に突入した。

 トルコは延長(5分)でも主導権を握り、一時は5点をリード。しかし米国はここからケンバ・ウォーカー(29=セルティクス)の3点シュートなどで反撃し91―89と再びリードを奪った。

 それでも粘るトルコは第4Qの土壇場で痛恨の反則を犯したオズマンの3点プレーで92―91と再逆転。残り9・2秒、米国のジョー・ハリス(27=ネッツ)が、NBAでは“合法”のファウルゲームをやったためにアンスポーツマン・ライク・ファウルを宣告され、ガードのドガス・バルベイ(30)がFTを2本得たところで勝負ありかと思われた。

 ところがバルベイはこれを2本とも失敗。残り8・3秒に今度はオズマンが相手の反則で2本のFTを得たがこれも失敗。結局、残り2・1秒、米国のクリス・ミドルトン(28=バックス)にFTを2本決められて試合をひっくり返された。

 米国は負けていれば2006年の旧世界選手権・準決勝でギリシャに95―101で敗れて以来、五輪とW杯の世界主要大会では13年ぶりの黒星だったが、トルコのシュートミスに助けられてかろうじて勝った形。2次予選進出は決めたものの、課題の残る一戦となった。

 なおE組は米国が2勝で、トルコとチェコが1勝1敗。トルコが米国に勝っていれば、最終戦で米国と対戦する日本に1次予選突破の可能性が“計算上”残っていたが、これで敗退が決まった。

 F組では昨季のNBAシーズンMVPに輝いたヤニス・アデトクンボ(24=バックス)を擁する世界ランク8位のギリシャが78―79で同12位のブラジルに敗れて1勝1敗。2勝となったブラジルは2次予選進出を決めた。

 <3日の結果>

 ▼E組(上海)=〇チェコ(1勝1敗)89―76●日本(2敗)、〇米国(2勝)93―92●トルコ(1勝1敗)

 ▼F組(南京)=〇ニュージーランド(1勝1敗)〇93―83●モンテネグロ(2敗)、〇ブラジル(2勝)79―78●ギリシャ(1勝1敗)

 ▼G組(深セン)=〇ドミニカ共和国(2勝)70―68●ドイツ(2敗)、〇フランス(2勝)103―64●ヨルダン(2敗)

 ▼H組(東莞)=〇オーストラリア(2勝)〇81―68●セネガル(2敗)、〇リトアニア(2勝)92―69●カナダ(2敗)

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