八村、ミドルだけじゃない!初勝利の切り札「3P」 3日因縁チェコ戦

[ 2019年9月3日 05:30 ]

バスケットボール男子W杯1次リーグE組   日本ーチェコ ( 2019年9月3日    上海 )

チェコとの第2戦に向け、調整する八村。左は渡辺
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 1次リーグE組で世界ランク48位の日本は3日、同24位のチェコと対戦する。八村塁(21=ウィザーズ)らは2日、会場の上海・東方体育中心で調整。1日のトルコ戦では徹底マークで15得点に封じられたが、ショックの色は見せず、不安視された体調も万全を強調した。W杯で欧州勢からの初勝利に導き、1次リーグ突破へ望みをつなぐ。

 八村は苦い記憶にとらわれない。1日のトルコ戦はNBAバックスのイルヤソバらの厳しいマークにさらされ、ウィザーズ入団後の代表戦で自己ワーストの15得点。チームも完敗を喫したが、前を向いていた。「昨日(1日)止められたからって、何とも思っていない。もっと頭を使ってやっていきたい」。プレーの精度を高めることに集中している。

 トルコ戦では、「武器にしている部分」と自負するミドルレンジのシュートを打つ機会が限定された。「僕はミドルレンジだけしか打てない選手じゃない。他のところでも見せたい」。この日、終盤だけ公開された練習では3点シュートを7本連続で決めた。ロングレンジのショット、豪快なプレーにドライブも加え、スコアを重ねるつもりだ。

 日本は8月24日の強化試合で八村が31得点と奮闘し、世界22位のドイツを86―83で撃破。チェコはW杯前の国際試合で、ドイツに68―87で敗れている。単純に比較はできないが、勝機は十分ある。トルコ戦で見せた左手一本でのダンクが、1日の8試合の中で3位のプレーに選出された八村は「ボール回しをしっかりやらないといけない。日本のバスケを出し切れば、大きなチャンスがある」と自信を見せた。

 3日にチェコに敗れ、米国がトルコを下すと1次リーグ突破が消滅する。8月30日から微熱が続いたまま初戦を迎えたことで体調が不安視されるが、「大丈夫」と即答。「明日(3日)は大事な試合になる。いい結果を出せたらいい」。万全のスーパーエースが、絶対に負けられない一戦で躍動する。

 《リオ五輪最終予選、完敗で道断たれる》日本にとってチェコは因縁の相手だ。16年7月、リオ五輪世界最終予選で1次リーグ同組となり、71―87と完敗して五輪への道が断たれた。当時、ジョージ・ワシントン大2年だった渡辺も出場し、10得点。「リベンジにこだわっているわけじゃない」とする一方で、「あの時は世界との差を感じた。3年後の今、自分たちがどれだけ近づいているのか、いい目安になる」と話した。

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