太田忍 伊調の後押しで世界切符!「写真撮って下さいって言ったら“集中しろ”って…」

[ 2019年7月21日 18:43 ]

セコンドに付いた伊調(右)と握手する太田
Photo By スポニチ

 レスリングの世界選手権(9月、カザフスタン)非五輪階級の代表決定プレーオフが21日、味の素ナショナルトレーニングセンターで行われ、リオ五輪男子グレコローマンスタイル59キロ級銀メダルの太田忍(25=ALSOK)が同63キロ級で代表入りを決めた。

 練習拠点とする母校・日体大の「めちゃくちゃ可愛がっている後輩」、山田義起(21)を2分もかからずに11―0のテクニカルフォール勝ちで圧倒。開始1分でコンタクトレンズが外れるアクシデントを物ともせず、視力0・1の裸眼のまま最後はがぶり返しで試合を決めた。6月の全日本選抜60キロ級で文田健一郎(23=ミキハウス)に敗れてから階級を上げて代表権をつかみ「自分の階級じゃないけどチャンスをもらったので、とりあえず63のチャンピオンを目指したい」と意気込んだ。

 今回は所属の大橋監督の計らいで、女子で五輪4連覇の伊調馨(35=ALSOK)がセコンドに付いた。初めての経験に太田は「緊張しました。写真撮って下さいって言いに行ったら“集中しろ”って言われて」と照れ笑い。6日の五輪階級プレーオフで代表を逃した伊調は「強いレスリングでした。世界選手権、期待しています」と後輩に笑顔でエールを送った。

 文田が世界選手権でメダルを逃せば、太田が主戦場とする60キロ級での東京五輪出場の道が開ける。「今の立場は僕にとって良い結果であることを待つだけ」。一つ上の五輪階級となる69キロ級を見据えた上で「今は63キロが五輪に向けて一番良い準備の方法だと思っている。チャンピオンになって自信を得たい」と語った。

続きを表示

2019年7月21日のニュース