炎鵬 舞の海以来100キロ未満給金、10度目挑戦やっと

[ 2019年7月21日 05:30 ]

大相撲名古屋場所14日目 ( 2019年7月20日    ドルフィンズアリーナ )

妙義龍(左)を寄り切りで下す炎鵬(撮影・椎名 航)
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 幕内最小兵の1メートル68、99キロの炎鵬が妙義龍を寄り切りで破り、入幕2場所目で勝ち越しを決めた。体重100キロ未満の力士としては、97年秋場所の舞の海以来22年ぶりの幕内勝ち越しとなった。横綱・鶴竜が御嶽海を下し1敗を守ったが、トップに並んでいた白鵬は琴奨菊に敗れ一歩後退。平幕の照強が3敗となったため、両横綱が千秋楽の一番に賜杯を懸けて臨む。

 込み上げてくる熱い思いを抑え切れなかった。入幕2場所目の炎鵬が“10度目”の挑戦でついに勝ち越しの壁を破った。「やっと勝つことができました。7勝した後に勝てなくなって、何度も心が折れそうになったけど、周りの皆さんから温かい言葉を掛けてもらい励みになりました」。支度部屋では目頭を押さえ、タオルで何度も涙を拭った。

 立ち合いは正面から当たって、左に回り込みながら、うまくまわしをつかむ。すぐに懐に入ってもろ差しになるとそのまま押し切った。気迫満点の相撲で館内を沸かせた。

 新入幕の先場所は7勝2敗からまさかの6連敗。雪辱を期した今場所も10日目に早々と7勝目を挙げながら、そこから3連敗と足踏み。12日目の松鳳山戦では右足首まで痛め心身ともに大きなダメージを背負った。だが、そんな落ち込む心を兄弟子たちの言葉が奮い立たせてくれた。十両の石浦からは「自分らしく、勝ち負けより楽しんでいけ」と背中を押され、自分を宮城野部屋にスカウトしてくれた白鵬からは朝稽古の時に「今日負けたら帰ってくるな」と愛情のこもった笑顔の活を入れられていた。

 取組後、支度部屋で隣に座っていた御嶽海に目頭を押さえる姿を見られ、まげを整えたあとに「その涙で女をだましてんのか」と冗談交じりに祝福された。1メートル68、99キロの小兵がコツコツと努力を重ね、大型力士に負けない地力をつけてきたことは、幕内力士なら誰もが知っている。「苦しかったですけど、これでみんなにいい報告ができます」。人気も実力も急上昇中の男は、最後は笑顔で締めて支度部屋を後にした。 

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