双子力士の貴ノ富士が幕下優勝「自分を信じて取った」 弟・貴源治の十両優勝王手に「うれしい」

[ 2019年5月24日 15:48 ]

大相撲夏場所13日目 ( 2019年5月24日    両国国技館 )

<夏場所13日目>千代嵐(下)を上手投げで破る貴ノ富士(撮影・久冨木 修)
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 双子力士の貴ノ富士(22=千賀ノ浦部屋)が7戦全勝で幕下優勝を果たした。

 千代嵐との全勝対決となった一番。立ち合いで押し込まれたが、相手が巻き返しにくるところを読んで右からすくって土俵に叩きつけた。

 「向こうも左四つなので巻き返してくるなと思っていました。その時は落ち着いて対応しようと。イメージ通りでした」

 1年ぶりに十両に復帰した3月の春場所では6勝9敗と負け越し、わずか一場所で幕下に陥落。「また(幕下以下がつける)黒まわしか…と腐りかけました」と振り返る。しかし、周囲から「自分に自信がないから自分を信じられない。それなら自分を信じられるくらい稽古をしてみたら」とハッパをかけられ自分自身を見つめ直した。

 春場所後の巡業でも同じ二所ノ関一門の幕内・玉鷲から「(夏場所で)7番勝って(十両以上が稽古で締める)白まわしをつけろ!!」とカツを入れられ発奮。「稽古でも気合が入っていました」と積極的に番付が下の力士にも胸を出し、稽古に励んできた。

 各段を通して自身初の優勝。「特に何もないです。最後にちょっと攻められて課題が残ったので、それを来場所につなげられれば」と浮かれた様子はない。2場所ぶりの十両復帰となる来場所に向け「今場所は自分を信じてとるという気持ちで土俵に上がりました。攻め込まれても落ち着いて取れた。来場所もそれを意識していきたい」と気を引き締める。

 双子の弟・貴源治も千代の海を下して12勝目を挙げ十両優勝に王手をかけた。

 「弟は刺激というか、うれしい。(その一方で)悔しいのは悔しい。ただそんなことを思うより、本場所の土俵で自分の相撲を取りきれれば」と話していた。

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2019年5月24日のニュース