松山 6位浮上 最後に粘り 連続バーディー締め

[ 2019年5月20日 05:30 ]

米男子ゴルフツアー 全米プロ選手権第3日 ( 2019年5月18日    米ニューヨーク州 ベスページ・ステートパーク・ブラックコース 7459ヤード、パー70 )

第3ラウンド、9番でバンカーショットを放つ松山英樹(共同)
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 10位から出た松山英樹(27=LEXUS)が5バーディー、3ボギーの68と伸ばし、通算4アンダー、206で6位に浮上した。首位とは8打差。最後の2ホールでスコアを伸ばす粘り腰で、優勝への望みをつないだ。大会2連覇を狙うブルックス・ケプカ(29=米国)がイーブンパーの70で回り、通算12アンダーで初日からの単独首位を維持。2位と7打差の独走状態で最終日を迎えた。

 54ホールを終えた松山に、地元・ニューヨーカーから「Go Hideki!」の声援が飛ぶ。その声の先に視線を送る27歳の表情は明るい。  「なかなか伸ばすことができませんでしたけど、最後に2つ取れたので良かった」

 中盤まではもどかしい展開。1番バーディー発進も、2番パー4でティーショットを左の茂みに曲げた。2打目で脱出できず、さらに次の一打は木に当たった。だが、フェアウエーに出てくる幸運に恵まれてボギーに収めて「救われました」。この日のフェアウエーキープは14ホール中9ホールにとどまった。それでも「フェアウエーから打てば、ロングアイアンでない限り止まる」と自信を持つアイアンで底力を発揮。17番パー3では5Iで4メートル、最終18番パー4では第2打を8Iで2メートル半に寄せてただ一人連続バーディーで締めた。  
 
 第3日は米国の人気選手、リッキー・ファウラーと同組。序盤はファウラーへの声援が圧倒的に多かったが、スコアを伸ばす松山への歓声はホールを重ねるごとに大きくなっていった。「リッキーかヒデキか分からないような声援がいっぱいでしたね」と苦笑いしつつも「応援されるよう頑張りたい」。今大会は16年4位、17年5位と優勝争いを経験。メジャーの決勝でも、ギャラリーの声に耳を傾ける心の余裕がある。

 過去の全米プロでの残り18ホール最大逆転は7打差。依然として厳しい状況だが、可能性はゼロではない。「なかなかビッグスコアとは言いにくいコースだが、しっかり伸ばしてケプカ次第になるように」。上だけを見据え、最後の戦いに挑む。

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2019年5月20日のニュース