【玉ノ井親方 視点】安定感の鶴竜 低い姿勢で一気に出る

[ 2019年5月19日 09:00 ]

大相撲夏場所7日目   ○鶴竜ー千代大龍● ( 2019年5月18日    両国国技館 )

千代大龍(左)を寄り切りで破る鶴竜(撮影・久冨木 修)
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 再出場を決めた貴景勝は、それだけ状態が良くなったということだろう。最近は医療技術も進歩している。問題はそれで本来の相撲を取り切れるかどうか。出るからには大関として結果を求められる。そのことは覚悟して戻ってきた方がいい。

 今場所は鶴竜が安定した取り口を見せている。千代大龍戦は前まわしを取って一気に前に出た。いつもは突っ張ってから、まわしを取りにいくが、馬力があってはじくような突っ張りが持ち味の相手だったため、低い姿勢で当たってから出足を止めた。前傾姿勢の角度も良く、重い千代大龍の体が浮いてしまうほどまわしを引きつける力も強かった。

 ここまでは横綱らしい相撲を取っているが、気になるのは相手に踏み込まれたときに苦し紛れに引く癖があること。そういう相撲が出始めると周りにもチャンスが出てくる。(元大関・栃東)

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2019年5月19日のニュース