史上に残る大激闘 トレイルブレイザーズが66年ぶりの第4延長を制して2勝1敗

[ 2019年5月4日 16:00 ]

第4延長の残り18.9秒、劇的ば逆転の3点シュートを決めたトレイルブレイザーズのフッド(AP)
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 NBA西地区準決勝シリーズの1試合がポートランド(オレゴン州)で行われ、地元で3位のトレイルブレイザーズが第4延長(延長は1回につき5分)におよぶ激しいバトルを、140―137(前半48―47、延長7―7、再延長9―9、第3延長11―11、第4延長11―8)で2位ナゲッツを制して2勝1敗。CJ・マッカラム(27)が60分のプレータイムでプレーオフ自己最多の41得点、デイミアン・リラード(28)は58分で28得点と8アシストを稼ぎ、ベンチから出たロドニー・フッド(26)は135―136で迎えた第4延長の残り18・6秒、右45度から起死回生の逆転3点シュートを決めて2万人の地元ファンを熱狂させた。

 NBAのプレーオフが第4延長にもつれこんだのは1953年3月21日、東地区準決勝第2戦(1回戦=3試合制)でセルティクスがナショナルズ(現76ers)を111―105で下して以来、66年ぶり史上2回目。試合時間が3時間26分におよぶ大激戦だった。

 地元デンバーでの第2戦に敗れてホーム・アドバンテージを失っていたナゲッツは何度も勝機がありながら苦杯。第3延長では残り32・2秒で4点をリードしたが、ここからリラードにドライブインからのレイアップを2度決められて第4Qに突入していた。

 その第4延長では残り27・6秒、ポール・ミルサップ(34)の左手によるスクープ・ショットで136―135と勝ち越したが、マッカラムが外したシュートのリバウンドをキープできず、そのボールがフッドへ。これが勝負を分けるプレーとなった。

 両軍最長でプレーオフ記録にあと2分と迫る65分にわたって出場したニコラ・ヨキッチ(24)は33得点、18リバウンド、14アシストで今ポストシーズン3度目のトリプルダブルを達成。しかしフッドに3点シュートを決められたあと、残り5.6秒(136-138)で巡ってきたフリースローでは1本目を外してしまった。2本目は故意に外して同点機を模索する方法もあったが、リングの中を通して1点差でファウルゲームを選択。両軍の中でもっともリバウンド力があるのはヨキッチで、しかもシューターだっただけに、リングに跳ね返ったボールを自分で処理するギャンブル・プレーもあったはずだが、その方策は選択しなかった。第2戦で右脚を痛めていたジャマール・マーリー(22)も奮闘して55分で34得点。全員が踏ん張った試合ではあったが、土壇場で競り負けてホーム・アドバンテージを奪い返すことはできなかった。

 なおこのカードの第4戦は中1日で、この日と同じポートランドで行われる。

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