重永 首位に3打差5位で優勝戦線に踏みとどまる 大会直前に死去の祖母にV捧げる!

[ 2019年5月4日 18:21 ]

男子ゴルフ 第60回中日クラウンズ 第3日 ( 2019年5月4日    名古屋ゴルフ倶楽部・和合コース=6557ヤード、パー70 )

<中日クラウンズ第3日>2番ホールでティーショットを放ち、ボールの行方を見つめる重永亜斗夢(撮影・井垣 忠夫)
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 首位に1打差の3位からスタートしたプロ11年目の重永亜斗夢(30=ホームテック)が強風下、4バーディー、1ボギー、1ダブルボギーの69と踏ん張り、首位に3打差の通算6アンダー、5位と優勝争いに踏みとどまった。首位はギリシャのピーター・カーミス(37=クローベリーCC)で通算9アンダー。これを1打差でプロ25年目の宮本勝昌(46=ハートンホテル)が追っている。海外メジャー初出場だった4月のマスターズで見事予選突破を果たしたアマチュアの金谷拓実(20=東北福祉大3年)は上がりの連続ボギーなどで前日の8位から通算3アンダーの12位グループに後退した。

 悲しみを楽しかった思い出に、そして、その思い出をさらに力に変えて、重永は令和初の男子トーナメントを戦っている。

 母方の祖母・平川サチ子さんが大会開幕直前の4月29日にがんのために亡くなった。81歳だった。急きょ、故郷の熊本に戻り、通夜、告別式に参列。孫代表としてあいさつに立ち、その時に書いた弔辞をそっとひつぎに納めた。
 
 「自分が初孫だったんですよ。小さいころは母親ではなくいつもおばあちゃんとお風呂に入っていっしょに寝てました。もう溺愛してくれました。僕はおばあちゃん子。試合に戻れるような気持ちじゃなかった」

 心の整理がつかないまま開幕前日に会場入り。ぶっつけ本番で難攻不落と言われる和合との戦いをスタートさせた。しかし、ラウンド中にふと気がつくと考えているのはやはり祖母のこと。バーディーを奪っても喜びの感情が少しも沸き上がらない沈んだ気持ちのまま、時間だけが過ぎていったが、4番パー3(170ヤード)でダブルボギーをたたいた後、重永の中である違った感情が芽生えた。

 「おばあちゃんのために頑張ってやる。バーディーを取ったらおばあちゃんに“ありがとう”と報告するようにしました。いつも新聞やテレビで僕の成績を見てくれてましたから」

 6番パー4(370ヤード)では残り90ヤードの第2打をSW(58度)でピン左手前3メートルに寄せてバーディー。11番パー4(337ヤード)でも残り110ヤードの第2打をPS(52度)でピン右2メートルに運んでバーディー。ダブルボギーでいったん沈んだスコアと気持ちを本来の粘りのゴルフで取り戻し、最終日の逆転優勝に望みをつないだ。

 昨シーズンの国内開幕戦、東建ホームメイトカップで念願のツアー初優勝し、サチ子さんがかつて新婚旅行で訪れ「もう一度行きたい」と話した北海道への家族旅行をプレゼントしたこともある。それでも今、頭の中を去来するのは「もっといろんなことをしてあげられたはずなのに」という後悔の念ばかり。だからこの令和最初の試合でどうしても……。

 「結果はどうなるか分からないですけど、僕の精いっぱいを出し切ります」首位とは3打差。感謝の気持ちを込めたバーディーラッシュで亡き祖母への手向けのツアー2勝目をつかむ。 

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