松田、的確タクトで6T51得点導いた ジョセフHC「10点中7点」

[ 2019年4月28日 05:30 ]

ラグビー国内強化試合最終戦   ウルフバック51―38ウェスタンフォース ( 2019年4月27日    秩父宮ラグビー場 )

前半 PGを決めるウルフパック・松田(撮影・久冨木 修)
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 W杯日本代表候補による特別編成チーム「ウルフパック」はウェスタンフォース(オーストラリア)に51―38で勝った。両軍6トライずつを奪う大味な展開の中、今季4戦目で初めて10番で先発したSO松田力也(24=パナソニック)が試合を支配。サンウルブズに合流した同ポジションのライバル、田村優(30=キヤノン)の不在を感じさせないプレーで、W杯へアピールした。

 「60~70点」という自己評価とジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC)の「10点中7点」という採点がほぼ一致した。松田が昨年11月のロシア戦以来となる“代表”の10番で勝利に導き「凄く手応えがあった。流れのいい時はコントロールできた」と話した。

 開始50分間は満点に近い内容だった。相手が事前の分析とは異なる戦術や陣形を取ってきたことをピッチ上で察知。ボールを自ら運ぶ特長を封印し、的確にスペースを突くアタックを指揮した。後半4分は2人飛ばしのパスでレメキのトライをアシストし、3分後には利き足とは逆の左足で裏へゴロ。福岡のトライを生み「うまく(戦術を)切り替えられた」と手応えをにじませた。

 ジョセフHCが司令塔役である10番に課す仕事が、試合まで1週間の準備期間もチームを引っ張ること。練習のリードなどはもちろん、グラウンド外では相手を映像分析し、各ポジションの選手と話し合う。特にハーフ団を組むSH流とはコミュニケーションを重ねた。福岡のトライは、直前のペナルティーで流が即座にリスタートした好判断が起点。「僕もそう思っていた」と準備の仕方にも手応えをつかんだ。

 全9本を決めたプレースキックでも株を上げた一方、最後の30分は自身もタックルミスを犯し、反撃を許した。指揮官の「10点満点中5点」というチームへの採点は、司令塔が背負うべき責任。「課題は数多くある。前向きにとらえてやっていく」と松田。田村から10番を奪うためにも、立ち止まっている時間はない。 

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