文田健一郎、不可解判定でまさかの2回戦敗退、3位決定戦へ 日本男子は金メダルなし

[ 2019年4月28日 14:57 ]

レスリング・アジア選手権 ( 2019年4月28日    中国・西安 )

2回戦でまさかの黒星に涙の文田健一郎(撮影・中出健太郎)
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 男子グレコローマンスタイル5階級が行われ、60キロ級で優勝が期待された2017年59キロ級世界王者の文田健一郎(23=ミキハウス)は、初戦でイラン選手を3―2で退けたあと、2回戦でリ・セウン(北朝鮮)にまさかの敗戦を喫した。

 第1ピリオドにパッシブ(消極的な戦い)で1点を失ったあと、ローリングで2度回されて計5失点。1―5で迎えた第2ピリオドに2点を返したが、明らかに消極的な相手にも関わらず審判がパッシブを取らないなど、不可解な判定もあって3―5で敗れた。文田は敗者復活戦に勝ち、3位決定戦へ進出した。この日は他の4選手も決勝に残れず、今大会の日本男子はフリースタイルも含めて金メダルなしが確定した。

 試合後の文田は報道陣の取材を受けるミックスゾーンで悔し泣き。「グラウンドで2度回されたが、スタンドで取り切る力がないのが明確な試合でした」。審判を疑問視する報道陣の声にも「審判に左右される試合をするようでは三流だと思います」と涙ながらに言い切った。

 リ・セウンは同階級の国内のライバル、太田忍(ALSOK)が昨年のアジア大会決勝で勝っていた相手。「忍先輩のアジア大会決勝の相手と聞いていたけど、映像とかを見て研究とかしてなかった。これからは必要だと思います」と声を絞り出した。太田には昨年末の全日本選手権で勝ち、東京五輪出場権が懸かる9月の世界選手権(カザフスタン)代表争いで一歩リードしているが、太田との再戦が濃厚な6月の全日本選抜までに立て直す必要に迫られた。

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2019年4月28日のニュース