谷川翔が連覇で平成最後の体操王者、世界選手権へ前進

[ 2019年4月28日 14:38 ]

体操・全日本選手権最終日 ( 2019年4月28日    群馬・高崎アリーナ )

谷川翔
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 男女の個人総合決勝が行われ、男子は谷川翔(順大)が予選と合わせて合計170・265点とし、史上最年少優勝を飾った昨年に続いて連覇を果たした。

 谷川翔が1位の85・566点をマークした26日の予選で、体操界をけん引してきた内村航平(リンガーハット)が決勝進出を逃す大波乱。「体操は怖いと思った。僕も決勝はどうなるか分からない。油断しないでしっかり演技したい」。20歳は気を引き締めて決戦に臨んでいた。

 「昨年は意味分からないまま優勝して実感がなかったけど、今年は優勝を狙いにいっての優勝なので落ち着いている。あん馬はめっちゃ緊張したけど、うまくいったので気持ち良かった。大事なのは世界選手権の代表に入って活躍すること」と振り返ったこの日の演技。1種目目の床運動はスコアを伸ばせなかったが、2種目目のあん馬でエンジン全開。演技後は両膝をつき、フロアに横たわるほど全力を尽くして14・800点の高得点を叩き出した。2位の萱和磨(セントラルスポーツ)に1・270点差、3位の兄・航(同)に1・335点差をつけて最終種目の鉄棒へ。最終演技者として登場すると、手堅くまとめた。

 昨年は全日本を史上最年少で制しながら、NHK杯の最終種目の鉄棒で落下し、個人総合での世界選手権(カタール)代表入りを逃した。チーム貢献度でも代表に入れず、アジア大会は個人種目で表彰台に届かなかった。

 今年こそ世界選手権(10月、ドイツ)の切符をつかむ。「昨年は全日本で優勝して満足してしまった自分がいたかな。その後、あんまりいい演技ができなかった感じはある」。今大会の得点を持ち点として争う5月のNHK杯で、3位以内に入れば個人総合での代表入り。平成最後の王者は、世界を見据えて前進を続ける。

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