中島、W杯代表入りアピール成功 プロップ転向で評価急上昇

[ 2019年4月21日 05:30 ]

ラグビー 国内強化試合第1戦   ウルフパック66―21ハリケーンズB ( 2019年4月20日    千葉県市原市 ゼットエーオリプリスタジアム )

前半40分 トライが決まると抱き合い喜ぶ中島(右)ら(撮影・久冨木 修) 
Photo By スポニチ

 W杯日本代表候補による特別編成チーム「ウルフパック」は、スーパーラグビーのハリケーンズB(ニュージーランド)に66―21で快勝した。本来のNo・8から左プロップ(PR)に転向したトンガ出身の中島イシレリ(29=神戸製鋼)は、1番で初先発して後半8分までプレー。スクラムで持ち味のパワーを発揮するなど、W杯代表入りへアピールした。

 最前列で体を張り続けた中島は交代後、ベンチ前で長谷川慎スクラムコーチから満面の笑みで出迎えられた。神戸製鋼では1月のカップ戦で先発しているものの、代表レベルでの1番先発は初めて。「緊張したけど練習通りにできた」と肩の荷を下ろした。

 当初はFW第3列として代表候補に選ばれたが、ジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC)の意向で転向。合宿では慣れない練習に人一倍苦労しながらも、今月5日のハイランダーズB戦で途中出場。「あのレベルでしっかりスクラムを組めることを証明した」と先発を勝ち取った。

 スクラムは隣で組んだフッカー堀江が「良かったと思う」と評価する一方、左プロップ専任の稲垣は「スキルの引き出しは経験するしかない」と同僚をフォロー。ただ回数は少なかったもののボールキャリーではNo・8らしい突破場面もつくり、堀江は「元々フィールドプレーはいいので」と舌を巻いた。

 前夜はサンウルブズでNo・8が本職のウォーレンボスアヤコがCTB先発デビュー。ユーティリティー選手を好む指揮官の眼鏡にかなえばW杯へ近づく。「この短い期間でプロップになれる選手はいないと(HCに)褒められた」と中島。うなぎ上りの評価をさらに高めていく。 

 ◆中島 イシレリ(なかじま・いしれり)1989年7月9日生まれ、トンガ・バイオラ出身の29歳。リアホナ高からラグビーを始め、08年に流通経大に留学。12年にNEC入りし、15年に神戸製鋼に移籍。14年4月に日本人女性と結婚し、15年に国籍取得が認められた。昨年11月のニュージーランド戦で日本代表初キャップを獲得し、通算2。1メートル86、120キロ。

続きを表示

2019年4月21日のニュース