全米ベスト10人に八村 大学男子バスケのMVP「ネイスミス賞」の第3次選考もクリア

[ 2019年3月7日 12:25 ]

ネイスミス賞の候補10人の中に入ったゴンザガ大の八村(AP)
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 全米大学男子バスケットボールの年間最優秀選手に贈られる「ネイスミス賞」を運営、管轄しているアトランタ・ティップオフ・クラブは6日、ミッドシーズンの候補30人を第3次選考で10人に絞り込み(準ファイナリスト)、その中に今季29勝2敗の好成績を残し、AP通信とコーチ協会の両ランキングで1位となっているゴンザガ大のフォワード、八村塁(3年)が入った。

 八村は今季全31試合に先発してチーム1位の20・6得点をマーク。ゴンザガ大からはフォワードのブランドン・クラーク(3年)もミッドシーズンの候補に入っていたが、10人の中には残れなかった。

 ネイスミス賞はバスケットボールを考案し、1891年に初めてゲームを行ったカナダ出身の体育教師、ジェームズ・ネイスミス氏の名前をタイトルにしたもの。1969年の第1回受賞者はUCLAのルー・アルシンダー(のちのNBAレイカーズ、カリームアブドゥル・ジャバー)で、1984年にはノースカロライナ大のマイケル・ジョーダン(NBAブルズ)が受賞している。

 男子W杯の大会MVPも「ネイスミス賞(ネイスミス・トロフィー)」だが、大学の選手に贈られる賞の正式名称は「シチズン・ネイスミス・トロフィー」。全米大学男子バスケ界には現在6つの「MVP」が存在しており、八村は4月12日に受賞者が発表される「ジョン・ウッデン(UCLAの名将)賞」の候補20人の中にも残っている。

 「ネイスミス賞」は3月19日に最終候補の4人が発表され、22日から4月3日までファンを含めた投票を実施。今季の受賞者はNCAAトーナメント(全米大学選手権)の「ファイナル4」が開催されるミネアポリスで準決勝終了翌日となる4月7日に発表される。

 ゴンザガ大からはまだ誰も受賞しておらず、八村が選出されれば大学史上初めての快挙。現段階での有力候補には、昨年に高校部門のネイスミス賞を受賞しているデューク大(25勝4敗)のフォワード、R・J・バレット(1年)とチームメートのザイオン・ウィリアムソン(1年)、さらに今季24・1得点と全米1位の10・3アシストを記録しているマーリー州立大(25勝4敗)のガード、ジャー・モラント(2年)ら、NBAドラフトでも注目されている逸材の名前が挙がっている。なおカンファレンス別の準ファイナリスト10人は下記の通り。

 <カンファレンス別ネイスミス賞・準ファイナリスト>

 ▼アトランティック・コースト(ACC=2人)=R・J・バレット(デューク大1年・F)、ザイオン・ウィリアムソン(デューク大1年・F)

 ▼ビッグ10(2人)=カーセン・エドワーズ(パデュー大3年・G)、カシアス・ウィンストン(ミシガン州立大3年・G)

 ▼ウエスト・コースト(WCC=1人)=八村塁(ゴンザガ大3年・F)

 ▼ビッグ・イースト(1人)=マーカス・ハワード(マーケット大3年・G)

 ▼ビッグ12(1人)=デドリック・ローソン(カンザス大3年・F)

 ▼オハイオ・バレー(1人)=ジャー・モラント(マーリー州立大2年・G)

 ▼サウスイースタン(SEC=2人)=PJ・ワシントン(ケンタッキー大2年・F)、グラント・ウィリアムス(テネシー大3年・F)

 *Fはフォワード、Gはガード

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