スケボー17歳・碧莉、初代世界女王!東京五輪で金キメる

[ 2019年1月15日 05:30 ]

スケートボード ストリート種目世界選手権最終日 ( 2019年1月13日    ブラジル・リオデジャネイロ )

初代世界女王だ!スケートボード・ストリートの世界選手権で試技する西村碧莉
Photo By 共同

 20年東京五輪の追加種目スケートボード・ストリートの第1回世界選手権で、西村碧莉(17=木下グループ)が初代女王に輝いた。女子決勝では7回の試技とも安定した得点をマークし、最終試技でも高難度の技で逆転。地元五輪の金メダル候補に躍り出た。プロ最高峰ツアーのストリートリーグで今季3戦全勝だった男子の堀米雄斗(20=XFLAG)は8位に終わった。

 “敵地”の重圧も体調不良も打ち負かし、17歳の西村碧が初代女王に輝いた。地元ブラジルのスター、ブフォニと0・1点差の熱戦を制して優勝。表彰台の中央でトロフィーを手にし、「自分が出せる一番の滑りができた。信じられないくらい凄くうれしい」と感慨に浸った。

 2日前から「座っているのもしんどかった」という耳の激痛に襲われた。ストリートは手すりや階段など街中を模したコースで技を連発する「ラン」を2回、一発技の「ベストトリック」を5回行い、計7回の試技から高得点の4回の合計点で争う長丁場。集中力が切れそうになる状況だったが、痛み止めで耐え抜いた。

 2回のランを終えて首位に立つと、ベストトリックの1回目では台の上のスライドレールにボードごと飛び乗り、板の裏で滑り降りる「リップスライド」を鮮やかに成功。ほとんどの女子選手が挑まなかった高難度の技で10点満点中9・0点をマーク、場内をどよめかせた。最終5回目の直前に9・0点を出したブフォニに首位を奪われたが、再びスライド技を決めてガッツポーズ。8・5点を叩きだして逆転し、「プレッシャーがあったけど、自分を信じれば絶対にできると思った」と顔をほころばせた。

 高校時代からスケートボードに携わる父・哲雄さんの影響で、姉2人を追って7歳から競技を始めた。トッププロが周囲にいる練習環境で、父が課す厳しいメニューを消化して成長。17年7月には世界最高峰のプロの祭典「Xゲーム」で、15歳にして日本人初優勝を果たした。同年10月に左膝前十字じん帯断裂の大ケガを負ったが、昨年のXゲームで2位に入るなど復活。再び世界トップの実力を証明してみせた。

 10月以降に開催される第2回世界選手権では3位以内で五輪出場権を得る。「(東京五輪に)出られたら全力を尽くしたい」。17歳女王が東京の金メダル候補なのは間違いない。

 ▽東京五輪でのスケートボード 「ストリート」と「パーク」の2種目が行われる。ストリートは街中にある斜面や階段、手すりを模したコース、パークはおわん形に湾曲した斜面を複雑に組み合わせたコースを使用。採点はトリックの難度や大きさ、スピードや独創性などを評価する。日本女子では、昨年行われたパークの第1回世界選手権でも16歳の四十住(よそずみ)さくら(和歌山・伊都中央高)が初代女王に輝いている。

 ▽東京五輪への道 男女のパークとストリートの4種目で、それぞれ出場枠は20人。東京五輪直近の世界選手権(19年10月〜20年6月の間に開催予定)の上位3人が最優先で確定。続いて来年から始まる「五輪ランキング」によって上位16人が出場権を得る。同ランクは19年1月1日〜20年5月31日の成績が対象。19年シーズン(19年1月〜9月15日)の3大会、20年シーズン(19年9月16日〜5月31日)の6大会のポイントを合算して争う。各種目1枠ずつ開催国枠もある。

 【西村 碧莉(にしむら・あおり)】

 ☆生まれ 2001年(平13)7月31日、東京都江戸川区出身。身長1メートル58。通信制在学中の女子高生プロ。

 ☆三姉妹 長女・沙菜(さな)さんは現在はサポート役で、3歳年上の次女・詞音(ことね)はスケートボードの選手。末っ子に長男・哲偉瑠(ている)君がおり、きょうだいの頭文字を取ると「SKATE」になる。

 ☆競技歴 詞音の友人が通うスクールに3姉妹で参加。12年にアマチュア・スケートボード選手権のレディース部門で初優勝。14、15年は2連覇。17年に日本ローラースポーツ連盟主催の第1回日本選手権でストリート部門優勝。同年のXゲーム(米ミネアポリス)で日本勢初優勝。

 ☆プロ活動 17年に日本コカ・コーラ社とパートナーシップ契約を結び詞音とCMに出演。歌手・西野カナの10代スポーツ選手とのコラボプロジェクトでMVにも登場。

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