前田マヒナ、日本勢最高3位タイ 出身地ハワイ仕込みの技連発

[ 2018年10月22日 05:30 ]

準決勝進出を果たした前田マヒナ(撮影・会津 智海)
Photo By スポニチ

 3回戦以降が行われ、前田マヒナ(20)が今大会の日本選手で最高となる3位タイに入った。準決勝で優勝したペイジ・ハーブ(ニュージーランド)に敗れたが随所で出身地のハワイ仕込みの技術を披露。プロ最高峰のチャンピオンシップツアー(CT)の予選シリーズ(QS)のポイントを上積みし日本女子初のCT昇格を懸けて今季QS最終戦(11月8〜13日、オーストラリア)に臨む。

 わずかな差で頂点への道が閉ざされた。3回戦、準々決勝と難なく突破し迎えた準決勝。1本目に6・00、2本目に6・93と上々の得点を叩き出した前田だが、自分に試技をする優先権がある状況で、一瞬躊躇(ちゅうちょ)した波にハーブが乗って7・67点をマーク。逆転を許すと残り10分超、高さのある波は来なかった。

 浜へ戻ってくるとインタビューに英語で「私も決勝に行きたかった」と叫び口調で悔しがった。高い技術を持っていても、いい波をつかまなければ高得点は出せない。相手が自分よりもインサイド(波の進行方向)に位置取りしたことも波をつかめなかった要因となり「難しい判断だった。タフな戦いだった」と判断ミスを悔やんだ。

 ただ海外勢も本気度が増すシーズン佳境の今大会で、日本選手のトップ成績は大きな意味を持つ。日本の女子選手はパワー不足のため、採点にはマイナスとなるトリミング(小刻みにアップダウンを繰り返し加速する技術)に頼りがちだが、前田は頼らず技を連続して出せる。「ハワイで練習してきたからかな」と生まれ育った環境に感謝するが、努力のたまものでもある。

 目指すは「出たら人生が変わる」と語る20年東京五輪。両親の生まれ育った国を背負う準備を着々と整えていく。

《ホステスプロ宮坂5位》 大会のホステスプロとして臨んだ宮坂麻衣子は5位タイだった。3回戦を2位通過し、1対1となる準々決勝では前田と対戦も4本しか乗れず敗退。「波を待ちすぎて乗れなかった」と反省もQS3000では自己最高位を更新した。16歳の松田詩野、17歳の川合美乃里は3回戦で敗れた。ともに2位にわずかの差で及ばなかったが、次戦となる世界ジュニア選手権(27日開幕、米カリフォルニア州)に向け、川合は「気持ちを切り替えて臨みたい」と話した。

続きを表示

2018年10月22日のニュース