稀勢、試練の序盤集中!初日、勢討ちへ戦闘モードで稽古非公開

[ 2018年9月8日 05:30 ]

稽古を終え、足早にタクシーへと向かう稀勢の里=中央(撮影・木村揚輔)
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 日本相撲協会は7日、大相撲秋場所(9日初日、両国国技館)の取組編成会議で2日目までの取組を決め、横綱・稀勢の里(32=田子ノ浦部屋)は、初日に東前頭筆頭の勢(31=伊勢ノ海部屋)、2日目に西小結・貴景勝(22=貴乃花部屋)と対戦することになった。両力士には前回の対戦で敗れており、8場所連続休場から進退を懸けて出場する横綱にとっては試練の序盤戦となる。

 進退を懸ける横綱が戦闘モードに入った。東京都江戸川区の田子ノ浦部屋には、稀勢の里を取材しようと20人以上の報道陣が詰めかけたが、急きょ、非公開となった。師匠の田子ノ浦親方(元幕内・隆の鶴)は「本人が集中してやりたいということだったので」と説明した。午後0時20分すぎ、横綱の乗るタクシーが到着すると、若い衆がタクシーの周りから離れるよう要請。稀勢の里は報道陣と接触しないまま部屋を後にした。

 稀勢の里は新横綱だった昨年春場所こそ白星発進したが、左大胸筋などを負傷してからは、出場した4場所全てで黒星発進。いずれも途中休場を強いられた。進退を懸ける場所は何としても好発進したいところだが、いきなり難敵を迎え撃つことになった。

 初日の勢には過去15勝1敗だが、唯一の黒星は昨年名古屋場所5日目の前回対戦。金星を配給した取組で左足首を負傷し、6日目から休場となった。貴景勝との対戦成績は1勝2敗。最初の対戦で勝ったが、昨年九州場所4日目、今年初場所初日と連敗した。再び両力士に敗れれば、相撲人生の窮地に追い込まれることになる。

 「本場所と稽古場とは違う」というように、場所前の好調ぶりが結果に直結するとは言い切れない。ただ、序盤を乗り切れば気分よく次の取組を迎えられる。体への不安がなくなった状態で落ち着きも取り戻せば、復活の道は開けてくる。田子ノ浦親方は「結局は当たる相手だから。自分の相撲が取れれば、必ず結果はついてくる」と復活を懸ける横綱に期待した。 

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2018年9月8日のニュース