【玉ノ井親方 視点】栃ノ心と逸ノ城 低い姿勢が勝負の分け目

[ 2018年5月21日 08:50 ]

大相撲夏場所8日目   ○栃ノ心―逸ノ城● ( 2018年5月20日    両国国技館 )

逸ノ城(右)を寄り切り中日に勝ち越しを決めた栃ノ心(撮影・三島 英忠)
Photo By スポニチ

 栃ノ心と逸ノ城は右の相四つ。組んだ瞬間に逸ノ城が前に出て、これはイケるかなと思ったが、相手の体勢が低かったこともあって押し切れず、一度止まってしまった。それで栃ノ心に投げを打たれて左を巻き替えられ、もろ差しを許して寄り切られた。

 勝負のポイントは逸ノ城が最初に寄っていった場面。もっと腰を下ろして、まわしを引き付ける必要があった。腰高では引き付けは効かない。相手に投げを打たれないように、左右交互に向こうの体を揺さぶって寄れば、投げを食うこともない。そういう寄り方が抜群にうまかったのが貴乃花さんだった。難しい技術だけど、逸ノ城はまだそういう部分が物足りない。

 対照的に栃ノ心は低い体勢で入っていたから力を出しやすかった。逸ノ城に力の差を見せつけた一番だった。 (元大関・栃東)

続きを表示

2018年5月21日のニュース