錦織「勝てた試合。もったいない」僅差の戦いに悔しさも手応え、全仏へ前向き

[ 2018年5月19日 07:35 ]

イタリア国際 男子シングルス準々決勝   錦織1―2ジョコビッチ ( 2018年5月18日    ローマ )

イタリア国際男子シングルス準々決勝でジョコビッチと対戦した錦織(AP)
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 2時間21分の大熱戦。錦織にはその手から勝利がするりとこぼれ落ちた感覚が強く残った。「確実に勝てた試合だったのでもったいない」「今日の負けはこたえる」と悔しさをかみしめた。

 第1セットは会心のテニスだった。ライジングで素早くボールを展開し、2度のブレークに成功。ベースラインぎりぎりの深いストロークで何度もジョコビッチをのけぞらせた。しかし「なかなかそれをキープできなかった。相手もプレーを変えてきたり、良くなってきた」と第2セットは流れが一変。錦織のプレーにつられてレベルを上げたジョコビッチについていけず、「ストローク戦でかなり振られ始めた」と1ゲームしか奪えずに落とした。

 第3セットも勢いを持続したジョコビッチが第3ゲームのブレークで先行。錦織が追いつき、ジョコビッチが突き放す。勝負の分岐点は第8ゲームだった。ブレークポイントで21本のロングラリーを制したジョコビッチが辛うじてキープに成功。このゲームで大勢は決した。

 錦織はジョコビッチ戦12連敗となり、2週続けて同じ相手に行く手を阻まれた。それでも2回戦では世界4位のディミトロフ(ブルガリア)を破り、ジョコビッチとも僅差の戦いを展開。「プレー自体は悪くはない」という言葉は強がりではない。27日からは全仏オープンが始まる。「復帰して初めての5セットマッチで難しい部分はあるかもしれないが、久しぶりのグランドスラムで気持ちも自然と高まってくる。いい結果は出したい」と気持ちを前に向けた。

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