綿貫4強ならず「まだまだこれが現実なんだと分かった」

[ 2016年1月29日 05:30 ]

全豪オープン第11日・ジュニア男子シングルス準々決勝 綿貫(グローバルプロTA)2―6、3-6カリモフ(ウズベキスタン)

(1月28日 オーストラリア・メルボルンパーク)
 ジュニア男子シングルス準々決勝で、第13シードの綿貫陽介(17=グローバルプロTA)は第7シードのユラベク・カリモフ(17=ウズベキスタン)に3―6、2―6で敗れた。ジュニア4大大会の日本男子最高タイとなるベスト4進出はならなかった。

 綿貫のショットはネットに詰めてきた相手のはるか頭上を通り抜けた。何もできないままのストレート負け。「ボールを押してばかりで自分から全く打ててなかった」と試合後は涙を拭った。

 前日に第2シードを破り、自身初のベスト8進出を決めた。この日の相手は第7シード。「いけると思った分だけ守りに入ってしまった」。気持ちの乱れはプレーも狂わせた。開始直後は3―1とリードしたものの「感覚が戻らなくて逆に複雑な気持ちだった」とラケットを振っても心地悪さだけを感じていた。

 両親がテニスクラブを経営し、2人の兄もプロ選手というテニス一家。昨年12月にプロ転向するとサッカー日本代表FW本田圭佑のマネジメント事務所と契約を結んだ。昨年末にはその本田と食事をする機会もあり「オーラが凄くあって緊張したけど意外とフレンドリーに話してくれた」とプロ選手としての在り方などを説かれたという。

 西岡良仁、内田海智に並ぶ日本男子最高のベスト4入りはならなかったが、綿貫はジュニアよりも将来の活躍に目を向けている。サーブやフォアの強化、肉体づくりと課題は山積み。「まだまだこれが現実なんだと分かった。いつか大人のグランドスラムでこの屈辱を晴らしたい」と今後の成長を誓った。

 ◆綿貫 陽介(わたぬき・ようすけ)1998年(平10)4月12日、埼玉県春日部市生まれの17歳。長兄の裕介、次兄の敬介の影響で2歳からテニスを始める。4大大会ジュニアには昨年初めて出場してウィンブルドンのシングルス16強、全米オープンのダブルス4強。裕介と組んで全日本選手権のダブルスでは優勝。1メートル78、61キロ。右利き。

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2016年1月29日のニュース