桃田も初世界一 五輪日本男子初メダルへ弾み

[ 2015年12月14日 05:30 ]

バドミントンのスーパーシリーズ・ファイナル男子シングルスで優勝を決め、ガッツポーズの桃田賢斗

バドミントン スーパーシリーズ・ファイナル最終日

(12月13日 UAE・ドバイ)
 桃田も“世界一”をつかんだ。相手のショットがネットに掛かって優勝が決まると、力強いガッツポーズで雄叫びを上げた。「格式ある大きな大会で優勝できたことがうれしい」。第1ゲームから主導権を握った。ネット前のヘアピンを織り交ぜながら鋭いスマッシュを放つ得意なプレーで相手を翻ろう。両脚にテーピングを施し、本来の動きは影を潜めたが「相手の決め球をしっかり取れたのが良かった」と1メートル90の相手を制した。

 昨年、全日本総合選手権で日本一をあと一歩で逃し、その悔しさを原動力にした。練習も自主的に取り組むようになり、減量を敢行。その成果は今季スーパーシリーズで2勝、世界選手権でも銅メダル、全日本総合での日本一、そして今大会での優勝と大きな成果として表れた。それでも「まだフィジカルが足りない。あと2段階くらい強化しないと」と油断はない。

 今大会は五輪金メダリストの林丹(中国)ら一部有力選手が出場していないとはいえ、優勝は大きな収穫。「リオでは金メダルを狙っていきたい」。五輪でのバドミントン日本男子初のメダルへ、視界は良好だ。

 ◆桃田 賢斗(ももた・けんと)1994年(平6)9月1日、香川県三豊郡三野町(現三豊市)生まれの21歳。三豊市立吉津小―富岡一中―富岡高を経て、13年にNTT東日本に入社。12年世界ジュニア選手権優勝。14年の国・地域別対抗戦トマス杯で日本の金メダルに貢献。15年スーパーシリーズ2勝。同年世界選手権銅メダル。左利き。1メートル75、70キロ。

 ▽リオデジャネイロ五輪出場への道 五輪レースは今年の5月4日から来年の5月1日の1年間で争われる。1年間で獲得したポイントを10大会平均で算出した順位で決定。シングルス出場枠は38で1カ国最大2人が出場可能で、そのためには16位までに2人がランクインしなければならない。ダブルスは16組で争われ、8位以内に2組が入れば2つ出場枠を獲得できる。日本協会は国枠を獲得した選手を日本代表に選出する。今大会前までのランクでは奥原と桃田がそれぞれシングルスで“出場圏”の5位につけている。

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