早大1点差で初V夢散 残り3秒で52ヤードFG失敗

[ 2015年12月14日 05:30 ]

<立命大・早大>試合終了間際、早大・佐藤は逆転のフィールドゴールをねらうも決まらず

 アメリカンフットボールの全日本大学選手権決勝「第70回パナソニック杯毎日甲子園ボウル」は13日、甲子園球場で行われ、東日本代表の早大(関東)は27―28で西日本代表の立命大(関西)に惜敗。5年ぶり8度目の優勝を飾った立命大は、来年1月3日の日本選手権ライスボウル(東京ドーム)で、社会人王者(富士通-パナソニックの勝者)と対戦する。2TDをマークした立命大のRB西村七斗(2年)が、年間最優秀選手(チャック・ミルズ杯)と甲子園ボウルMVPに輝いた。

 悲願の初優勝への懸け橋は、もう手の届くところにあった。1点を追う残り1分46秒、自陣12ヤードから早大のQB政本がスクランブルを連発。2度の反則も挟み、残り3秒でたどり着いたのはエースキッカー佐藤なら射程圏内の52ヤードのFGだった。だが、こん身の右足キックで飛び出したボールは低い弾道で進み、無情にもクロスバー手前で失速。自己最長55ヤードの記録を持つ佐藤は「普通に蹴っていれば入る距離。単純に自分の実力不足」と自らを責めた。

 3度目の甲子園ボウル出場で、過去2度はいずれも立命大に大敗(02年14―51、10年21―48)。だが、今回は一時逆転しながらの1点差惜敗。獲得ヤードも相手を81ヤード上回る439ヤードだっただけに、悔しさは倍増した。浜辺昇監督は「あそこまでもつれさせた自分の責任」と何度も声を詰まらせた。

 政本は「全員の力が足りなかった。1点差だけど大きく感じた」と敗戦をかみしめた。たかが1点ではなく、されど1点。聖地から与えられた宿題を持ち帰り、再び大学王者への道を走りだす。

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2015年12月14日のニュース