パット改良奏功…遼、2差6位!最終戦V争いへ「ワクワク」

[ 2014年12月6日 05:30 ]

<ゴルフ日本シリーズJTカップ2日目>14番、第3打目となるバンカーショットを放つ石川遼

男子ゴルフツアー日本シリーズJTカップ第2日

(12月5日 東京都稲城市 東京よみうりカントリークラブ=7023ヤード、パー70)
 14位で出た石川遼(23=CASIO)がこの日ベストに並ぶ67で回り、通算3アンダーで首位と2打差の6位に浮上した。芝を張り替えた影響から難度を増したグリーンをシャフトを長くしたパターで攻め抜いた。首位で出た賞金ランク1位の小田孔明(36=フリー)は72で、首位と1打差の4位に後退。68をマークした前年覇者の宮里優作(34=フリー)ら3人が5アンダーで首位に立った。

 鮮やかな一打で優勝戦線に浮上した。6番パー5。ピンまで残り235ヤードから3Iを放ち、手前5メートルに2オン成功。「完璧」という自画自賛のショットでイーグルチャンスにつけ2パットでバーディーを奪った。パー5で確実に伸ばし6位浮上。「3アンダーは他の選手に比べたら満足かもしれないけど、他の選手のスコアを知らなかったら少し悔しさが残る」と貪欲な姿勢を見せた。

 体に一体化させたパターがなじんできた。左脇を締めた状態で左腕とクラブを一直線にしてストロークすることに着手。前傾が浅い石川は、今大会から35インチのパターのシャフトを2・5インチ(約6・35センチ)延ばした。アウトこそ計17パットを要したが、感覚をつかんだインでは全体最少の12パット。14番では4メートルのパーパットを沈めて「いいアドレスだとラインも合ってくる」とうなずいた。

 今大会で過去何度もドラマを生んだのが傾斜のきつい18番パー3。今年はグリーンの芝を張り替えた影響で、平均ストロークは今季全試合のパー3で最も高い3・567となった。関係者によると、同じ傾斜を再現してリニューアルされたが、グリーンの下に埋められた砂が傾斜で微妙に姿を変え、以前にも増して手前へ傾斜がきつくなった。球が止まらず「乗ってからがパー3」とこぼす選手もいる中、石川も1・5メートルを外したが、ボギーで収め傷口を最小限にとどめた。パットに感触をつかんだ今、残り2ラウンドで18番を攻略すれば優勝も見えてくる。

 石川にとって国内5連戦目であり、今季最後の試合。2週前には米ツアーで戦う同学年の松山に4カ月ぶりの日本ツアー勝利を見せつけられた。自分のふがいなさにいら立ちもあったが、最後に悔しさを晴らす舞台が訪れた。「最終日の優勝争いは、今の状態だったらできるんじゃないかな。ワクワクしている」。残り36ホールの戦いに確かな自信を見せていた。 

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