カーママ金星ならず…準決進出逃すも日本女子最高5位

[ 2014年2月19日 05:30 ]

<日本・スウェーデン>スウェーデン(奥)に敗れて準決勝進出を逃し、悔しそうに引き揚げる小笠原(左手前)ら

ソチ五輪カーリング女子1次リーグ 日本4―8スウェーデン

(2月17日 アイスキューブ・センター)
 カーママの挑戦が終わった。世界ランク9位の日本(北海道銀行)は17日の1次リーグ最終戦で同1位で3連覇を狙うスウェーデンと対戦して4―8で敗れ、準決勝進出を逃した。通算成績は4勝5敗の5位となり、参加10チーム制になった02年ソルトレークシティー大会以降では日本女子最高位となった。第3エンドに2点を取り、第7エンドにはスチールに成功したが、終盤に突き放されて最終エンドでギブアップした。

 全力で向かったが、世界一は強かった。4点を追う第10エンド、スウェーデンにハウス内にある日本の2つのストーンをはじかれ、同点に追いつく可能性は消滅。スキップ小笠原はギブアップの握手を求めた。「スイス、中国に勝って、あと1つ勝って盛り上げたかった。でもよくここまで頑張れた」と小笠原。サード船山は「チャンスはあった。あと1個ができなかった」と涙を流した。勝てば準決勝進出を懸けたタイブレークに進めたが、ミスのない世界女王から金星を奪えなかった。

 13年2月17日。日本選手権で中部電力に敗れて涙した。それからちょうど1年。「1年前はここに立ってプレーしている自分が信じられない気持ちと、悔しい気持ちが半分半分。でもやっぱり悔しい。1年後プレーオフ(タイブレーク)に絡めるチームになったことは驚き」と小笠原。第3エンドには2点を取り、第7エンドには1点をスチール。「スキップのミスで負ける。プレッシャーのある中で攻めた」と最後まで諦めなかった。

 小笠原、船山は結婚、出産を経て8年ぶりの夢舞台にたどり着いた。小笠原は4歳の息子から大会中も電話で「頑張ってね」と励まされて発奮。大会を通して安定したプレーを見せた船山を「ブランクがある中、大会にピークを合わせて凄い」とねぎらい、船山も「半分負けちゃったけど頑張ったことは伝わった」と胸を張った。

 最終戦は地元ロシアの試合がなく、観客が減って気温が下がって氷の変化を読み切れなかった。ただ世界との差は確実に縮まっている。「今大会で世界に近づけて自信になった。ここでやめるわけにはいかない」と小笠原。カーママが価値ある5位をつかみ取った。

 ▼小野寺 カーリング人生で一番苦しい戦いだった。五輪が素晴らしい舞台だと感じたし、人生の糧になった。もっともっと強い人間になってこの舞台に帰ってきたい。

 ▼苫米地 五輪にこのチームで来られたことを誇りに思う。スイスや中国など強豪に勝てたことは自信になったが、もっとできた部分もある。

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2014年2月19日のニュース