旭天鵬 歴代6位タイ860勝!大鵬超え射程!

[ 2013年11月17日 05:30 ]

高安(左)を破り歴代6位タイの通算860勝を挙げた旭天鵬

大相撲九州場所7日目

(11月16日 福岡国際センター)
 平幕の旭天鵬が高安を下し、92年春場所で初土俵を踏んでから21年余りで、寺尾(元関脇・現錣山親方)に並ぶ歴代6位の通算860勝目を挙げた。平幕の翔天狼が富士東にはたき込みで敗れ初黒星。全勝は白鵬、日馬富士の両横綱だけとなった。大関・稀勢の里、翔天狼ら4人が1敗で続いている。関脇・豪栄道は栃乃若を首投げで破り、連敗を脱出した。

 幕内最年長の“おやじ”は元気だ。39歳2カ月の旭天鵬が通算860勝目を挙げ「角界の鉄人」と呼ばれた歴代6位の寺尾(元関脇・現錣山親方)に並んだ。

 土俵上で対峙(たいじ)したのは平成生まれで16歳下の23歳の高安。右四つで両まわしを取られて寄られるピンチも、回り込んでしのぐと、勢いで前のめりになった相手に、こん身の右からの下手投げ。土俵歴21年を超える相撲勘が、ワンチャンスを逃さなかった。

 「疲れたよ。(次の出番の安美錦に)水をつけにいったとき、けっこうきつかった」。858勝で迎えた初日から5連敗と足踏み。「この2つが遠かった」と肩で息をしながらしみじみと話した。

 土俵下で審判として見届けた錣山親方も、現役時代に対戦しているだけに感慨深げ。「昔はガチガチの右四つだったけど、今は左でも取れる。これからも記録を塗り替えていける。1000勝いってほしいね」とエールを送った。

 長持ちの秘けつはいたってシンプル。「暴飲暴食をしないこと」だけ。「酒は飲むし、肉もがっちりと食う。でも糖尿病も痛風もない」。もちろん、その分、しっかり稽古もしている。稽古場では汗だくになって四股を踏み続ける。錣山親方も「体の張りが落ちていない。基礎は他の力士の何倍もしている」と四股、すり足といった基本を繰り返す姿勢を称えた。

 大横綱・大鵬の歴代5位の通算872勝に12勝と迫り更新も視界に入った。「あと2勝も長かったのに」と謙遜しつつも、「モチベーションにはなるよね。近づけるように頑張る。40歳まで?それも一応思っているよ」。次の2つのターゲットを達成するまで、まだまだ負けられない。

 ▽通算860勝 旭天鵬が記録。現役1位で、寺尾に並び史上6位。同1位は魁皇の1047勝。

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2013年11月17日のニュース