貴乃花親方 厳しかった理事選で大鵬さんが精神的な応援「良かったな」

[ 2013年1月20日 07:28 ]

横審稽古稽古総見に訪れた納谷幸喜氏(元横綱・大鵬=右)と話しをかわす審判部長の貴乃花親方

元横綱・大鵬さん死去

 大阪場所担当理事の貴乃花親方(元横綱)は、3月の春場所準備のため出張中の大阪で納谷さんの訃報を知らされた。「具合が良くないとは聞いていましたが、体の強い人でしたからこんなに早く亡くなるとは思ってもいませんでした」

 貴乃花親方にとって納谷さんは、父の元大関・貴ノ花の先代二子山親方、現相撲協会理事長の北の湖親方に並ぶ目標の存在だった。「この世界に入り、大鵬さん(の最多優勝)や北の湖さん(の年少横綱昇進)の記録に少しでも近づけるようにと思って頑張ってきました」。横綱時代には、同じ二所ノ関一門ということもあり連合稽古で当時の大鵬部屋に出向き指導を受けたこともあった。

 また、94年に二子山部屋の兄弟子の元関脇・貴闘力が、納谷さんの三女・美絵子さんと結婚し納谷家に婿入りしたことで、縁も深まった。10年に貴乃花親方が若い親方衆に押される形で、二所ノ関一門内の反対を押し切って相撲協会の理事選に出馬した際には、精神的な応援も受けた。

 厳しい選挙で当選も危ぶまれたが、納谷さんらの支えもあり当選。そのあいさつのために部屋を訪れたときには「良かったな」と言われ、「身の引き締まる思いでした」と懐かしそうに振り返った。大先輩を亡くした悲しみは大きいが「偉大な人を亡くし、相撲界にとっても本当に残念。今後はその志を継いで相撲界を盛り上げていきたいです」と気持ちを新たにしていた。

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2013年1月20日のニュース