魁皇 8連勝で勝ち越し!1敗は白鵬ら4人

[ 2010年11月22日 19:08 ]

阿覧(左)を寄り切りで下した魁皇

 大相撲九州場所9日目(22日・福岡国際センター)5連覇を狙う横綱白鵬は平幕の嘉風をはたき込み、3日目から7連勝で勝ち越しを決めた。大関陣は魁皇が小結阿覧を万全の形で寄り切って8連勝。把瑠都も小結栃ノ心を寄り切って1敗を守った。琴欧洲は豪風を上手投げで下して6勝目。4日連続で横綱、大関陣が安泰だった。1敗は白鵬、把瑠都、魁皇に平幕の豊ノ島の4人となり、2敗で旭天鵬と翔天狼が追う。十両は明瀬山ら4人が2敗で並んでいる。

 得意の右上手を引いただけで、場内のボルテージが上がっていった。地元ファンの期待を受ける魁皇が左四つから寄り切り、2日目からの8連勝で早くも勝ち越し。「上手が取れた後は慌てずにいこうとした。体がよく動くし、勝ち越しは気持ちが落ち着く」と安堵感を口にした。
 9日目での勝ち越しは3年前の夏場所以来となる。師匠の友綱親方(元関脇魁輝)は「びっくりだね」。取組前の支度部屋で話した佐ノ山親方(元大関千代大海)が「どうしてそんなに勝てるの」と質問すると「これが最後の悪あがきだ」と冗談まじりで応じたという。満身創痍のはずの38歳の気持ちは充実しているようだ。
 これで通算勝利数は1022。千代の富士(現九重親方)が樹立した史上1位の1045勝まであと23とした。魁皇の後援会関係者によると、本人は今場所前の会合で「来年は記録更新を狙う」と目標に掲げたという。
 1敗で優勝争いのトップに並ぶ魁皇。「優勝は意識していない」と繰り返したが「1度はね」と、まだ達成したことがない九州場所制覇に控えめな思いをのぞかせた。

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2010年11月22日のニュース