吉田明治、帝京大に雪辱 全勝で早稲田戦へ

[ 2010年11月22日 06:00 ]

試合終了の笛とともに明大・田村(中央)はジャンプして喜ぶ

 吉田メイジが12年ぶりの対抗戦優勝に王手をかけた。関東大学ラグビー対抗戦グループは2試合を行い、就任2年目の元日本代表WTB吉田義人監督(41)率いる明大は昨季大学王者の帝京大と対戦し、20―14で全勝をキープした。パワーに機動力を兼ね備えた“ハイブリッド重戦車FW”が大学屈指の重量FWを擁する帝京大を圧倒し、12年ぶりに全勝で最終戦の早明戦(12月5日、国立)に臨む。

  明大のダブルタックルがさく裂した。17―7の後半12分に1メートル94の帝京大ロック、ボンドを1メートル82のロック古屋と1メートル52のSH秦が阻止。8分後には自陣ゴール前で相手フランカー吉田光をSO田村とCTB大沢の2人で倒してボールを奪った。吉田監督は「選手はひたむきに戦い、メイジの誇りを戻せた」と胸を張った。
 2人の外国人FWを擁する帝京大に昨季は対抗戦と大学選手権で2連敗。吉田監督は「1人を2人で倒せ。相手より2倍走れ」と走り込みと密集戦の練習を徹底してきただけに「FWが走力もあるハイブリッド重戦車になった」と目を細めた。
 全勝で早明戦に臨むのは12年ぶり。指揮官は「最強の挑戦者としてワセダと国立で16年ぶりに全勝対決したい」と23日の早慶戦に挑む宿敵にエール。86回目を迎える伝統の一戦は熱くなりそうだ。

 ≪帝京大ガックリ 優勝消えた≫帝京大は大事な局面で明大のプレッシャーから反則を繰り返し自滅した。2連敗で2年ぶりの優勝が消え、フランカー吉田光主将は「我慢比べでメイジが一枚上手だった」とガックリ。フランカーのツイが兄の結婚式でニュージーランドへ帰省して欠場したことも響いた。岩出監督は「メイジのひたむきな姿勢は勉強になった。選手には火がともるような激しさを見せてほしい」と話した。

 <筑波大の5位が確定>関東大学ラグビー対抗戦グループは成蹊大を44―7で下した筑波大の5位が確定。大学選手権(12月19日開幕)出場を懸けて北海道東北地区代表の北海道大と12月11日にユアスタで対戦する。

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2010年11月22日のニュース