“草食系”に変身で復活!鶴竜、自身初の6連勝

[ 2010年7月17日 06:00 ]

鶴竜(右)は、下手投げで猛虎浪を破り6連勝

 【大相撲名古屋場所6日目】昨年の今ごろ、大関候補と言われていたときの輝きが戻ってきた。4場所連続負け越しと不振にあえいでいた鶴竜が、初顔の猛虎浪をタイミングのいい下手投げで下し、自身初となる初日からの6連勝を飾った。

 「自分の相撲をとれてる。それが一番」。この日は投げでつかんだ白星だったが、前日までの5勝は寄り切り3つに突き出しと押し倒しが1つずつ。「出足の鋭さ」が最大の武器になっている。
 「ちょっとの違いなんですけど、そのちょっとで出足が全然違うんです」。鶴竜が復活の要因に挙げたのは体重だ。
 昨年九州場所前の秋巡業、把瑠都との稽古中に首とひじを負傷。ケガの影響で稽古やジムに行く回数が減った。筋肉量を維持するためプロテインに頼り過ぎて食生活も乱れた。内臓を悪くして、夏場所前には師匠の井筒親方(元関脇・逆鉾)から命じられて病院での血液検査を受けた。体重はベストの142キロから135キロまで落ちていた。
 しかし、どん底からはい上がった。井筒親方の指導で野菜嫌いを克服。バランス良い食事で体重は場所前に142キロに戻った。野球賭博以外の賭け事に関与したことが判明して世間を騒がせたが、連日出稽古に励むなど相撲のことだけを考えた。「不安な気持ちで初日を迎えた。でも1つ勝てたことで落ち着けた」。出場が許された場所で白星を1つずつ積み重ね余裕も出てきた。
 「いろいろあったけど、その中で勉強してきた。成果が今場所で出ていると思う」。場所後には1年ぶりに母国モンゴルへ帰国する。5場所ぶりの勝ち越しが視界に入ってきたが、それぐらいで満足できるはずがない。

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2010年7月17日のニュース