失格はマリオンのみ 残り7選手のメダルはく奪撤回認める

[ 2010年7月17日 09:37 ]

 陸上女子短距離のスター選手だったマリオン・ジョーンズ(米国)がドーピング違反を認めた2000年シドニー五輪のリレー2種目で、国際オリンピック委員会(IOC)が米国チーム全体を失格とした処分について、スポーツ仲裁裁判所(CAS)は16日、ジョーンズ以外のリレーメンバー7選手による処分撤回の訴えを認める裁定を下した。

 1600メートルリレーで優勝、400メートルリレーで3位だった米国チームは失格とならず、ジョーンズ以外のメンバーのメダルははく奪されないことになった。

 CASは、リレーメンバーの1人がドーピング違反を犯した場合にチーム全体を失格とする規定がシドニー五輪当時はIOCにも国際陸連にもなかったと指摘した。IOCは「裁定は残念だ。特にルールに従って争った他チームの選手には不幸だ」とのコメントを発表した。

 CASは北京五輪陸上男子ハンマー投げで2、3位だったベラルーシ選手がドーピング違反に問われた件でも、IOCの失格処分を不服とした選手側の訴えを認める決定を下したばかり。この件で注目された室伏広治(ミズノ)の繰り上がりメダルはなくなった。(共同)

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2010年7月17日のニュース