抜群のスタートをフイに…ミスを悔しがる長島

[ 2009年3月7日 09:48 ]

W杯男子500メートルで総合2位になりガッツポーズする長島圭一郎

 第1カーブの出口で重心が後ろにずれ、最終カーブでもバランスを崩して左手をついた。長島は「めっちゃ悔しい」と顔をしかめた。同僚の加藤が持つ34秒30の日本記録更新をノルマに設定したレースで抜群のスタートを切りながら、ミスでふいにしてしまった。

 100メートルの通過タイム9秒48は自己ベスト。世界屈指の高速リンクで「34秒1とか2で滑れる感覚はあった」という。そうなれば34秒03の世界記録更新は時の運。そんな意識が力みを生んだ。最初のミスは氷が割れたため。「パワーに頼った滑りでスケートを押さえ付けていたから起こった」と原因を自らに求めた。
 ミスが続いたレースでも日本勢のトップは守り、34秒56でわずか0秒03ながら自己ベストを更新した。悔しがる様子に成長の跡がうかがえる。「僕は今まで注目されることがそんなになかった。今はそれを楽しんでいる」と、日本の短距離陣を引っ張る意欲もある。
 来年のバンクーバー冬季五輪の会場で開催される次週の世界距離別選手権は、五輪と同じく2レースの合計タイムで争う。「次は2本そろえる安定感を見せたい」と気合を入れ直し、五輪前哨戦に臨む。(共同)

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2009年3月7日のニュース