大阪“平凡”結果で尚子に追い風!

[ 2008年1月28日 06:00 ]

森本は日本人トップの2位でゴールテープをきり、笑顔で関係者に抱きつく

 女子マラソン北京五輪代表最終選考会の名古屋国際(3月9日)に出場する高橋尚子(35=ファイテン)に、この上ない追い風が吹いてきた。大阪国際女子マラソンで日本人最上位の森本は2時間25分34秒の平凡なタイム。福士の飛び出しに誰もついていかない消極的なレースを、日本陸連の沢木専務理事は「福士以外のランナーは後続での順位争いに終始した。まったく勝負にならなかった」と切り捨てた。

 土佐礼子が北京五輪の代表に内定し、野口みずきも代表確実で、残る枠は事実上「1」。名古屋では森本のタイムを上回って日本人最上位に入るか、タイムが多少下回った場合でも優勝すれば代表に選ばれる可能性が高く、一気にハードルは低くなった。

 高橋は昨年12月25日に中国・昆明入り。現在は標高3000メートルを超える麗江で高地合宿を続けており、60~70キロを走り込む日もあるという。かつての恩師で、佐倉アスリート倶楽部の小出義雄代表は「世界と戦えるのは土佐と野口とQちゃんだよ。暑いのはQちゃんホントに強いからねえ」と代表入りに太鼓判を押した。

 ≪森本 複雑2位≫日本人トップの2位でゴールした森本は「五輪を意識してきた。日本人トップはうれしいが、タイムは不満」と複雑な表情を浮かべた。目標の2時間23分に及ばない25分34秒。武冨監督が「経験不足かな」と指摘したように、第2集団から抜け出す判断が遅れた。それでも北京出場の可能性はゼロではない。子供の頃に有森裕子にあこがれ、同じ岡山・就実高へ進学した24歳は「(五輪に)出るつもりでしっかり練習したい」と話した。

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2008年1月28日のニュース