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【天皇杯】京産大 速攻で2点先取も「経験の差」で逆転負け

[ 2024年5月25日 17:48 ]

天皇杯1回戦   京産大2―3奈良クラブ ( 2024年5月25日    ロートフィールド奈良 )

競り合う京産大・DF小野(4)と奈良クラブのFWグスタフソン(右)
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 「試合が始まったら殴り合ってこい!!」京産大の吉川拓也監督(35)はイレブンにゲキを飛ばしてピッチに送り出していた。前半3分、相手ミスからボールを得たMF末谷誓梧(せいご=2年)はそのままドリブルで持ち込んで右足で先制点を決めた。「チームのコンセプト通りでした。相手もそんなに詰めてきていなかったので、左足から(利き足の)右に移してシュートしました」と末吉は余裕があった先制弾を振り返る。33分には主将のFW菅野翔斗(4年)が味方シュートのこぼれ球を拾って2―0と差を広げる。番狂わせの予感が漂っていた。

 2点目の直後の34分、相手GKのロングフィードがそのままFWにつながり、カウンターで1点を失う。吉川監督は「この失点がゲームを左右した。前半の残り10分を乗り切って2―0なら、うまく運べた」と悔やむ。オウンゴールで追いつかれ、終了間際のセットプレーで逆転…。「勝ちに来たので悔しいが、奈良クラブさんの力に押し戻された。戦った選手を誇りに思う」と指揮官は胸を張った。

 京産大は関西学生リーグ1部で首位・関大と勝ち点3差の5位にいる。前節は2―0からびわこ成蹊スポーツ大に追いつかれていることは気になるが、まだ前期。昨年のリーグ戦を制し、全日本大学選手権で準優勝(0―2明大)した実力を天皇杯で見せることはできた。

 対戦相手だった奈良クラブのフリアン・マリン・バサロ監督(34)は「技術的にはJクラブとそん色ない。ただ、若い選手同士で試合を重ねているから経験がない。その差が出た」と話した。京産大は得がたい経験を手に入れて大学サッカーをけん引していく。

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