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清水 中村AT弾で残留前進 最終節ホームで決める!!

[ 2021年11月27日 22:18 ]

明治安田生命J1第37節   清水1―0浦和 ( 2021年11月27日    埼スタ )

<浦和・清水>後半アディショナルタイム、ゴールを決め喜ぶ清水・中村(20)(撮影・西海健太郎)
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 清水は敵地で浦和に1―0と8年7カ月ぶりに勝利を収めた。後半アディショナルタイム(AT)3分、途中交代の特別指定MF山原怜音(筑波大4年)のアシストでMF中村慶太(28)が今季1号の決勝弾。2戦連続無失点、今季初の連勝で残留に大きく前進した。降格圏17位徳島が勝利したため勝ち点差は「3」のまま。残留争いは12月4日の最終節・C大阪戦(アイスタ)で決着を迎える。

 最後の最後にドラマが待っていた。0―0の後半AT3分、交代直後のMF山原がボックス左で仕掛けて中央に横パスを供給。ワントラップしたMF中村が右足を振り抜くとゴール左角にボールが吸い込まれた。「全員で一体感を持ってやれたことが自分のゴールにつながった。勝ち点3を持ち帰れて非常にうれしい」。試合終了と同時に両腕を突き上げた背番号20の今季初ゴールで残留に大きく近づく勝ち点3をつかみ取った。

 2万8138人で真っ赤に染まった“完全アウェー”の重圧にも負けなかった。今節は新型コロナ対策のためビジター席の設置はなし。クラブハウスには浦和戦前、現地に向かえないサポーターから残留への思いを込めた寄せ書き、横断幕などが届けられた。「皆さんがどういう思いでエスパルスを支えてくれているのかは理解したつもり。サポーターの方々の気持ちをくんで戦うことは使命だと思っている」と日本代表GK権田。遠方からの声援を力に変え、対浦和戦8年7カ月ぶりの鬼門突破につなげた。

 4チームが降格する残留争いは最終節での決着となる。17位徳島が16位湘南との直接対決に勝利し、ともに勝ち点36。勝ち点39と3差でリードする清水は次節・C大阪に引き分け以上、負けた場合でも湘南、徳島の結果次第で残留が決まる。中村は「最終節はサポーターの皆さんの声援が力になる。しっかりホームで勝って残留を決められるようにしたい」と本拠での自力残留を誓った。(畑 大地)

 <代役ヴァウドが体張った>2試合連続の無失点と守備陣の奮闘も光った。前半18分にはDF井林が右膝を痛め、負傷退場するアクシデント。それでも代わって入ったDFヴァウドが持ち味の体を張った守備で“代役”を務めた。「チーム全員がハードワークした結果。ピンチの数自体も減ってきている」とGK権田。後半43分には、浦和MF汰木の決定機を飛び出して防ぐなど最後まで集中力を切らさなかった。

 <的中!平岡マジック>この日も土壇場で“平岡マジック”が的中した。後半AT3分、FWディサロとMF山原の2枚を同時投入。「徳島がリードした情報が入ったのでどこかでワンチャンスを狙えれば」とピッチに送り込んだ。その30秒後。ゴールキックをディサロが収め、山原のアシストから決勝ゴールが生まれた。これで指揮官就任後2勝1分け。最終節も状況を読んだ的確な采配に注目が集まる。

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2021年11月27日のニュース