風向き変わるか…森保監督 システム変化、スタメン変更 背水の覚醒で執念の勝利

[ 2021年10月13日 05:30 ]

W杯アジア最終予選B組   日本2―1オーストラリア ( 2021年10月12日    埼玉 )

試合後、サポーターに大声で呼びかける森保監督(撮影・小海途 良幹)
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 7大会連続のW杯出場を狙う日本代表は埼玉スタジアムでオーストラリア代表に2―1で競り勝った。2勝2敗で勝ち点を6に伸ばし、自動的に本大会出場権を得られる2位以内へ望みをつないだ。前半に田中碧(23=デュッセルドルフ)の代表初ゴールで先制し、後半に追い付かれたが、浅野拓磨(26=ボーフム)のシュートから勝ち越し点が生まれた。進退が懸かった森保一監督(53)の執念の采配で勝利をつかんだ。

 森保監督の目にはあふれんばかりの涙が浮かんでいた。試合前「君が代」が流れた時だ。「本当に誇りに思っているので…」と感情があふれる。既に2敗を喫し、引き分け以下なら即、解任の可能性もあった一戦。「進退に関しては毎試合、監督の道が続くのか、終わるのか。岐路に立たされていると思っている」。重要性は誰より理解していた。

 果敢に動いた。布陣は従来の4―2―3―1から4―3―3に変更する賭けに出た。7日のサウジアラビア戦で失点につながるミスを犯した柴崎を外し、守田、田中を投入。「相手とのマッチアップを考え、我々のストロングを出せるように考えた」。勝負に徹し、人と配置を転換した。前半8分、その田中が先制弾をぶち込む。重い空気は一変した。

 采配も随所に積極性が目立った。「私自身、心掛けたことは守りに入らないこと。前向きに采配したいな、と」。後半25分、同点のFK弾を浴び、暗雲が垂れ込めても信念は不変。森保監督は直後に浅野を、同40分には柴崎も投入。攻めのタクトを振った。オーストラリアの弱点はSBの裏と分析。同41分、浅野が左サイドを切り裂いた。2得点とも狙い通りだった。

 終盤、観客席からは感染対策で原則禁止されている歌声が響くほど熱い戦いを見せた。実直な指揮官も興奮が収まらなかった。観客席に向け「一緒にW杯に行きましょう!」。感謝の意を叫んだ。VAR検証で変更となったが、PK判定の場面ではサブの選手も全員が、ベンチから立ち上がった。試合後には全員で円陣を組んだ。「この勝利はみんなの勝利だ!」。指揮官の言葉は震えていた。

 苦しみながらもつかんだ大きな1勝。この日も「岐路」に立った森保監督の進退は文字通り「首の皮」一枚つながった。とはいえ、4試合を終え、勝ち点6は依然として危険水域を出たとは言い難い。日本協会でも当然、次の一手に向けた作業は進めている。あす14日には技術委員会が実施され、森保監督の采配も再度、検証が進められる。7大会連続のW杯へ、森保ジャパンの厳しい戦いは続く。 

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