×

なぜ鹿島だけ無観客?独自の非常事態宣言下の茨城県で生まれた対応の違い

[ 2021年9月11日 23:59 ]

明治安田生命J1第28節   鹿島0―3福岡 ( 2021年9月11日    カシマ )

<鹿島・福岡>福岡に敗れうなだれる鹿島イレブン。試合は無観客で行われた(撮影・小海途 良幹)
Photo By スポニチ

 同じ茨城県なのになぜ―。J1鹿島は県独自の非常事態宣言の発令に伴い、無観客で開催されたホームでの福岡戦に0―3で敗れた。一方、同じく茨城県内をホームタウンに活動するJ2水戸はこの日、ホーム・ケーズデンキスタジアム水戸での秋田戦を有観客で開催した。同じ県内だが、対応の違いが生まれている。

 同宣言は国の緊急事態宣言に先駆け、県が8月16日に発令。県内全域を対象とした県所有施設でのイベント開催制限の要請に伴い、期間中はワクチン接種の有無に関わらず、施設利用者全員の「催事開催前1週間以内のPCR検査もしくは、抗原検査による陰性確認の徹底」が要請されている。

 そのため、今月5日のルヴァン杯準々決勝名古屋との第2戦から無観客での開催となった。18日のG大阪戦、22日の川崎F戦は上限5000人の有観客での開催が決定したが「来場者にはワクチン2回接種後2週間経過の証明、または試合前1週間以内のPCR検査もしくは、抗原検査の陰性証明」が、県から条件として要請された。

 だが、問題なのは同じ茨城県内で対応が違うということだ。県のホームページにはカシマスタジアムなど「県有施設」には「ワクチン2回接種後2週間経過の証明」など厳しい条件を明記しているが、ケーズデンキスタジアムなどの「市有施設」には設けていない。「県有施設」か「市有施設」かで整合性がとれていなければ、せっかくの対策も意味を成さないのではないだろうか。

 Jリーグは感染拡大防止のため、科学的エビデンスに基づいたガイドラインの上で試合運営を行ってきた。もちろん、自治体から制限のより厳しい要請があった場合、協議の上、原則自治体の要請に従う。しかし「不公平」が生まれればクラブも、サポーターも納得できないはずだ。(清藤 駿太)

続きを表示

2021年9月11日のニュース