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神戸・古橋 涙の決勝弾「僕のゴールで勝てたのがうれしかった」イニエスタ不在で値千金の一撃

[ 2021年2月28日 05:30 ]

明治安田生命J1第1節第2日   神戸1-0G大阪 ( 2021年2月27日    ノエスタ )

<札幌・神戸>後半22分、同点ゴールを決めた古橋(撮影・高橋茂夫)
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 試合終了のホイッスルを聞いた瞬間、抑えきれない感情が爆発した。ベンチからなかなか立ち上がれない。両手で顔を覆う。仲間から頭をなでられた神戸・古橋の目には大粒の涙が光っていた。

 「去年の終盤はリーグ戦で勝てなくて、ACLもベスト4で終わった。悔しいシーズンだった。僕のゴールで勝てたのがうれしかったし、全員が体を張っての勝利だった。うれし涙?はい、そういうことにしてください」

 昨年はリーグ6連敗でフィニッシュ。チームも14位と低迷した。自身はキャリアハイの12得点を挙げたが、チームを勝たせられなかったことへの責任を痛感していた。それだけに今季に懸ける思いは人一倍強かった。

 古橋の真骨頂が発揮されたのは、右MFから2トップにポジションを移した後半34分だった。「ゴールに向かうプレーが増えた」と振り返るように、MF山口が前を向いた瞬間にG大阪DFラインの背後を突いた。持ち味の快足で元日本代表DF昌子と競り合いを制すると、ゴールを飛び出してきた日本代表GK東口のポジションも確認。「思ったよりもシュートが上に行ったので“入って”と願いました」と笑ったが、技ありの左足ループでネットを揺らした。

 大黒柱の元スペイン代表MFイニエスタは負傷中。当面はピッチに戻って来られない。古橋自身も「厳しい戦いは続く」と覚悟はしている。だが昨季の悔しさを再び味わうつもりはない。「目の前の試合を大事にしたい」と、エースは不退転の決意でチームをけん引する。

 ▼神戸・三浦淳寛監督 開幕戦ということで、緊張感のあるゲームになった。良い時間もあれば苦しい時間もあった。全体の守備意識と背後のスペースへのランニングはしっかり出してくれた。

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2021年2月28日のニュース