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なでしこ 人工芝はパス回しより守備に影響「足の運びが難しい」

[ 2015年6月9日 16:47 ]

前半、PKを決めた宮間を祝福するなでしこジャパンの選手たち(AP)

女子W杯カナダ大会1次リーグC組 日本1―0スイス

(6月8日 バンクーバー)
 W杯連覇に向け、1次リーグ初戦のスイス戦で白星スタートを切ったサッカー女子日本代表のなでしこジャパン。人工芝でのプレーは選手にどう影響するのか。かつて代表MFとして2度のW杯に出場し、昨季限りで現役を引退した小林弥生さん(33=日テレ・ベレーザ育成組織アシスタントコーチ)に聞いた。

 人工芝のピッチで行われる今回のW杯。その影響について、小林さんは「足への負担も大きそうだし、結構キツいと思う」とプレーする選手を思いやりつつ、こうも指摘する。

 「ボールに伸びがない一方で、イレギュラーの心配はない。それは日本にとって有利になることもある」。スイス戦を見る限り、「GKの山根がロングキックを蹴った際に軸足がズレて、ボールがタッチラインを割る場面もあった。踏み込むとズレる印象」という。

 「人工芝はゴムチップの量や張り替えの時期によっても感触が違うが、芝が寝ていないともっさり感がある。スイス戦では滑っている選手も多く、対応が難しい印象を受けた。攻撃面で日本のパス回しにはあまり心配はないが、相手が仕掛けてきて守備をする時に滑るのが心配。足の運びが難しい」とした。

 だが、その難しいピッチを制し、後半のスイスの猛攻をしのいで白星スタートを切った、なでしこジャパン。勝ち進むごとに力をつけ初優勝を果たした前回の11年ドイツ大会から、日本中が連覇に期待を寄せている。なでしこOGの小林さんは、選手が受けるプレッシャーも考え、「連覇はそうそうできることではない」と慎重に言葉を選びつつ、「でも、それにチャレンジできるのは日本だけ」とキッパリ。

 「なでしこの良さは1戦1戦を大事に戦うことにある。先を見ずに、スイス戦で出た課題を選手同士でしっかり話し合い、次の試合に臨んでほしい」とエールを送ることも忘れなかった。

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2015年6月9日のニュース