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8強データ比較 ボールも人も動くドイツ ブラジルは意外に効率的

[ 2014年7月3日 09:17 ]

 W杯はベスト8が出そろい、世界の頂点を目指す戦いは佳境を迎える。準々決勝に進んだ8チームの特徴を国際サッカー連盟(FIFA)が公表した数字で分析した。

 ▽パス、走行距離

 90分平均の比較で、パス総数でトップのドイツはチームの走行距離も3位と、人もボールもよく動くサッカーを実践していることがうかがえる。一方、ブラジルは走行距離が最少で、パス総数も5位と意外に効率的なスタイルを貫いている。オランダは走行距離がトップでパス総数では6位。パスを回すよりも長い距離を走って相手ゴールに迫る特徴が出ている。

 コスタリカはパス総数が最少で、手数を掛けない速攻主体のスタイルが数字にも表れた。アルゼンチンはパス総数の割に運動量が少なく、足元でボールを回す傾向が出ている。

 ▽エース

 現在5ゴールで得点王争いのトップに立つロドリゲス(コロンビア)はシュートが非常に正確だ。4試合の計15本で、枠外はわずかに1。高速ドリブルを武器に3ゴールのロッベン(オランダ)はトップスピード時速31キロ超の速さに加え、全力疾走に近いスプリントの回数が多い。

 4得点で並ぶ3人もそれぞれの長所が浮かび上がった。メッシ(アルゼンチン)は他の選手に比べパス成功数が多く、攻撃を組み立てる役割も担う。ネイマール(ブラジル)はトップスピードがロッベンと互角。ミュラー(ドイツ)はガーナ戦で12キロ超を走るなど運動量が豊富だ。

 3得点のベンゼマ(フランス)はシュート数が多く強引でもゴールを狙う姿勢が浮かび上がる。

 ▽得点、シュート

 最多得点はオランダの12でコロンビアが1差で続く。コロンビアはシュート総数では下から2番目ながら、約4本のシュートで1点と決定力が際立つ。ベルギーは約14本、アルゼンチンは11本で1点の計算で、攻めながらもゴールを奪うのに苦労している。

 最少得点はコスタリカの5。シュート総数も最少で、少ないチャンスを生かして勝ち上がってきたことが分かる。

 ▽ボール支配率

 得点力の高いオランダ、コロンビアは平均ボール支配率が50%を割り、基本的に相手にボールを持たせて逆襲を狙うサッカーを展開している。コスタリカの44・5%が最低。

 アルゼンチン、ドイツはともに60%前後と高く、ボールを保持して主導権を握って試合を運ぶ。ブラジル、フランス、ベルギーも50%を超えている。

 ▽失点、守備

 1次リーグ各組を1位で通過した8チームは、守備に大崩れがない。最多失点のオランダでも4点で1試合平均は1点だ。ただ、コロンビアは1試合平均で16本以上のシュートを打たれており、GKの守りと相手の決定力不足に助けられている側面がある。

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2014年7月3日のニュース