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次代担う18歳岩渕 ロンドンへ経験生かす!

[ 2011年7月19日 06:00 ]

<日本・米国>延長後半、途中出場しプレーする岩渕

女子W杯決勝  日本2―2米国(PK3―1)

(7月17日 フランクフルト)
 なでしこジャパンが次に狙うのは来年のロンドン五輪での金メダル。主軸としての成長が期待されるのが今大会でチーム最年少だった18歳の岩渕だ。1次リーグ初戦のニュージーランド戦では途中出場から持ち味のドリブル突破から相手ゴール前でファウルを獲得。宮間の決勝FK弾をお膳立てし、優勝までの道のりに貢献した。

 「これからは日本を見る目が変わってくると思う。責任を持ってやっていきたい」と岩渕も世界王者の自覚を口にする。

 決勝でも延長後半14分から出場。わずかな時間で存在感は示せなかったが、優勝の瞬間をピッチで迎えた。大事な場面で試合途中から使われ続けたのは期待の表れだ。将来のエース候補は「いい経験をさせてもらったので、もっと努力してやっていきたい」と訴えた。

 着実にチーム力を高めて世界の頂点に立った日本だが、チームを引っ張った沢は9月には33歳になる。黄金時代を築いていくには若手の底上げによる世代交代が欠かせない。08年U―17W杯でMVPに輝いた岩渕が1年後にロンドンでどれほど主力を脅かす存在に成長できているか。チーム内競争の激化は今後の岩渕に課された課題となる。

 日本は10年U―17W杯で準優勝。北朝鮮との準決勝で6人抜きのゴールを決め、FIFAの年間最優秀ゴールにノミネートされたFW横山久美(17=東京・十文字高)ら成長が楽しみな素材は多く、佐々木監督も現代表と比べ「若い世代の選手はもっと優れた技術を持っている。若い世代にも期待してほしい」と訴える。

 日本協会はW杯優勝と現在22万人と言われる女子選手の30万人への増加を見据え、15年の達成を目指して「なでしこビジョン」を掲げてきた。W杯優勝は4年前倒しで実現。今回のフィーバーを代表強化と底辺拡大に生かせるか。次世代、さらにその先を見たなでしこの挑戦はこれからも続く。

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