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決めた救世主弾!宮間“どや顔”再び出た~

[ 2011年7月19日 06:00 ]

<日本・米国>後半、同点ゴールを決めた宮間

女子W杯決勝  日本2―2米国(PK3―1)

(7月17日 フランクフルト)
 クイーン沢に負けず劣らず、背番号8をつけた宮間がドイツでまばゆいばかりの輝きを放った。決勝での1得点1アシストを加え、今大会は2得点4アシストと“陰のMVP”と言ってもいいほどの大活躍。世界女王の称号に「最高の結果で最高の気分」と振り返ったが、はしゃいだ様子はなく「本当の世界一というか、米国に90分でカタをつけられるようになりたい」とさらなる高みを見据えた。

 それにしても勝負強い。そして頼りになる存在だ。1次リーグ初戦のニュージーランド戦では1―1から決勝のFKを決め、日本代表GK川島に匹敵する“どや顔”を披露。決勝では1点を追う後半36分に、右サイドからのクロスに相手DFが交錯してこぼれて来たボールを冷静に左足のアウトサイドで流し込んで同点に。再び敗色濃厚となった延長後半12分には、絶妙なキックで左CKからニアの沢に合わせて2度目の劇的な同点劇を演出した。

 ゴールシーンについて「まぁ、いつも通り」と振り返った宮間はアシストに関しても「ちょうど相手GKが倒れていて時間があったのでどうしようという話をして、阪口が“あそこいけるで”と。で、内側(ニア)で沢さんが合わせただけです」とあっさり。そして120分の激闘の末に突入したPK戦では、米国の1人目が外した後、日本の第1キッカーとしてキックを成功させ、最後まで冷静さを見せつけた。

 「ホッとしている。みんなが最優秀選手だと思っている。ここをステップに新たななでしこジャパンをつくりたい」。次なる目標は来年のロンドン五輪。宮間の正確な左右のキックが、再び金メダルをたぐり寄せる。

 ≪種田監督「本当にいい顔」≫宮間が所属する岡山湯郷の種田佳織監督(36)は「本当にいい顔をしていた」と画面から伝わる教え子の笑顔を喜んだ。黒田和則GM(65)も「サッカー小僧だった子が、よく頑張った」と感慨もひとしお。地元凱旋の際には、金メダルのお披露目会を行うプランも検討しているという。24日にはなでしこリーグの伊賀戦があるが、指揮官は「宮間もおそらく出るというだろうが、体調を見極めてから」としつつも、ピッチには立たせる方針を示していた。

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2011年7月19日のニュース