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ドーハの屈辱…ザックジャパン“ナメられた”

[ 2011年1月5日 06:00 ]

ストレッチする本田圭(左)と香川

 ザックジャパンがナメられた。日本代表は4日、アジア杯(7日開幕)が開催されるカタールに到着し、ドーハ市内のアルアリ・スタジアムで初練習を行った。大会に向けた緊張感が高まる一方で、1次リーグ最大の難敵とされるサウジアラビアが日本を軽視していることが判明。日本代表のアルベルト・ザッケローニ監督(57)も警戒する相手だけに、17日の対戦が、が然注目される。

【アジア杯日程 日本代表メンバー】

 FIFAランク81位のサウジアラビアが、同29位の日本を完全に見下した。地元紙ガルフニュースのインタビュー記事で、エースFWヤセル主将は「1次リーグは簡単ではないが、われわれにとっては決してタフではない」と、まるで日本は眼中にないと言わんばかり。さらには「サウジサポーターはタイトル以外望んでいないし、僕らにはその力がある。われわれは優勝候補の筆頭だ」と4度目のアジア制覇に自信をのぞかせた。
 その自信の裏にあるのがヤセルの決定力だ。07年にアジア最優秀選手に選出されたヤセルは、スナイパーとの異名を持つ強烈なストライカー。A代表では96試合44得点、所属するアルヒラルでも71試合56得点と驚異の決定力を誇る。しかも、対日本戦は2戦2発とめっぽう強い。07年前回大会の準決勝でも先制弾を決め、日本を敗退へと追いやっている。
 日本代表のザッケローニ監督は早い段階から「ホーム同様の中東勢は危険」との認識を示していた。特に1次リーグで最大のライバルとなるサウジアラビアに対しては、4日に行われた親善試合、サウジアラビア―アンゴラ戦に偵察部隊を派遣するなど警戒を強めている。しかも、ドバイ国際空港で現地テレビ局の取材を受けた際には、中沢、栗原、闘莉王をケガで欠くDFラインについて「DFに問題を抱えている」と思わず本音をポロリ。3日に「オッティモ(最高)」と称えた今回のメンバーについても「ボーナ(良い)」とトーンダウン。自身初の公式戦に向け不安は隠しきれない様子だ。
 サウジアラビアのペセイロ監督は、03年にレアル・マドリードでヘッドコーチを務めた経験もあり、ザッケローニ監督にも引けを取らない知将だけに、こちらの対決にも注目が集まる。ともに最多タイの3度のアジア杯制覇を誇る両者の対戦は17日。いきなり口撃を受けた形のザックジャパンは、W杯16強の実力を見せつけるしかない。

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2011年1月5日のニュース