【馬券顛末記】思い出す2005年有馬記念…受け継がれたディープとハーツクライの因縁

[ 2019年11月24日 16:15 ]

<ジャパンカップ>ファンの声援に応える(5)スワーヴリチャード騎乗のマーフィー(撮影・森沢裕)
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 ジャパンC当日は京都競馬場で勤務。記者席のモニター越しに、東京のレースをチェックした。芝はかなり水分を含み、直線は芝の塊が飛んでいた。朝から内枠が断然有利な傾向。外枠で外を回すと、厳しいコンディションだった。

 8R終了後、芝は不良から重に回復したが、道悪には違いない。G1一つ前の東京10Rは◎プレミオテーラー。内枠(4)番の逃げ馬だ。12番人気だったが、今日の馬場ならと、思い切って単勝で勝負した。先手を奪い、1000メートル通過59秒6。速いんじゃないかと思ったが、直線はしぶとく粘った。あと少し。ゴール前でヴァンドギャルドに差され、半馬身差の2着。前が止まらない馬場は、JCの◎ユーキャンスマイルにとってマイナス材料。それでも、前走でみせた末脚を信じて馬券を買ったが。

 レースは後方に待機。直線で外に出して伸びたが、内から伸びたライバルとの差が詰まらない。5着まで追い上げるのがやっとだった。勝ったスワーヴリチャードは道中、内ラチを通り、直線もインから突き抜けた。2着カレンブーケドールも、最内枠(1)番から内を追走。ロスなく立ち回った内枠勢での決着だった。結果的に内有利な馬場に泣いた…。

 「ディープインパクトメモリアル」として行われた、令和最初のジャパンカップ。ディープ産駒は2、3、4着に健闘したが…。勝ったのは、ハーツクライ産駒。現役時代、父が国内で唯一、敗れた相手だった。2005年の有馬記念を思い出した。(寺下 厚司@京都競馬場)

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2019年11月24日のニュース