【追憶の青葉賞】02年シンボリクリスエス 意外?“うまさ”が光った重賞初制覇

[ 2026年4月22日 06:45 ]

02年青葉賞を制したシンボリクリスエス。武豊騎手はガッツポーズ
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 のちに有馬記念連覇などG1を4勝するスーパーホースの重賞初制覇。今、VTRで振り返っても、やっぱり強い。だが、のちのG1・4勝で見せた強さとは少々違う。3歳春とは思えぬうまさ、落ち着きを感じた。

 この一戦。藤沢和雄厩舎は3頭出し。岡部幸雄騎手(引退)はボールドブライアンの手綱を取ることとなり、1番人気シンボリクリスエスの手綱は武豊騎手に託された。

 ゲートが開く。3番枠から互角のスタートを切った。武豊騎手は内ラチ沿いに馬を寄せ、7番手付近のインから全く動かさなかった。馬も冷静そのもの。ラップが落ちたところでも気持ちを乱すことなく悠々と追走した。

 非凡さを見せたのは直線だ。トウカイアローとボールドブライアンの間、イン2頭目の1頭分しかないスペースを苦もなく割った。抜け出すと、ラチ沿いで一気にスピードを上げ、残り200メートルで先頭。大きな完歩で後続を振り切って2馬身半差の完勝。これは強いと誰もが思う勝ちっぷりだった。

 「強いですね。馬混みにも喜んで入っていくんですから」。武豊騎手が評価したのは、やはり道中での冷静な振る舞いだった。

 藤沢和雄師も手放しで喜んだ。「一戦ごとにスタートが上手になってきた。大型馬だけにまだ上積みもあるよ」

 これならダービーも楽しみだ。そう考えながら武豊騎手にレースの詳細を聞こうとした藤沢和師。鞍上は開口一番、こう伝えてきたという。「この馬は秋になってから強くなりますよ」

 迎えたダービー。武豊騎手はタニノギムレットで挑み、大外から力強く伸びて快勝。岡部騎手を背に挑んだシンボリクリスエスもよく伸びたが1馬身差の2着が精いっぱいだった。

 こういうことなのだろう。武豊騎手はシンボリクリスエスの“うまさ”を引き出して青葉賞制覇へと導いた。これにパワーが備わればG1で突き抜ける馬になれる。それには体の成長が必要で、それは秋だ、という意味だ。

 そして武豊騎手の言葉は現実となる。シンボリクリスエスはその秋の天皇賞を3歳で制し、G1初制覇を果たした。その後、引退戦の03年有馬記念で9馬身差の完勝を飾るまでの偉大な軌跡は、皆さんご存じの通りである。

 17年にレイデオロでついにダービーを制した藤沢和師。シンボリクリスエスでの敗戦は、栄光を手にする前に通るべき重要な道のりの1つだったのだろう。

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