「ミヤネ屋」識者　「捜査に影響」で発言控える岸田首相にあきれ顔「影響皆無。検察が国会に配慮中」

　政治資金パーティー券問題で、安倍派の松野博一官房長官側が最近5年間で計1000万円超のキックバックを受けていたとみられる問題で、政治アナリストの伊藤惇夫氏が8日に出演した読売テレビ「ミヤネ屋」で、松野官房長官について「もうアウトでしょう」と語った。

　安倍派の疑惑の渦は大きくなる一方で、伊藤氏は「キックバックを記載しなかった議員が10人以上で、1億円超える議員もいるという情報もある。1億となると完全に脱税」と語る。立件への手応えを感じているからこそ、東京地検特捜部は全国から検察官の応援を要請をしており、伊藤氏は「本人まで事情聴取となれば文句なくアウト。本来ならば疑惑が出た時点でアウトなんだけど」と、松野官房長官の辞任が秒読み状態であるという考えを示した。

　岸田首相は、もはや“焼け石に水”状態にもかかわらず火消しに務め、国会でも「閣僚等が発言することが捜査に影響を与える恐れがある」などと答弁。「発言を控え」続けている松野官房長官を擁護し、続投させる考えを示した。

　しかし「ミヤネ屋」に出演していた本村健太郎弁護士は「いま捜査中、裁判中だから発言は控えるというのは口実。そんな決まりはないし、議員として説明責任を果たすのが当然」と岸田首相や松野官房長官の主張を批判。また、岸田首相の発言についてもさらに踏み込み「いま捜査中だから閣僚の不用意な発言は捜査に悪影響を与えるというような主張はまったく間違い。逆です。検察側が国会へ配慮して、議員への聴取などを控えている段階」と解説した。