「ジャニーズ事務所」61年4カ月の歴史に幕 公式サイトに赤いロゴの「SMILE-UP.」など次々変更

[ 2023年10月16日 23:59 ]

新しい公式サイトのトップページ

 創業者の故ジャニー喜多川元社長による性加害問題を受け、社名を変更することを発表したジャニーズ事務所が、16日をもって61年の歴史に終止符を打った。

 17日を迎えると公式サイトの左下には赤いロゴの「SMILE-UP.」が現れた。さらに「Johnny's net」は「FAMILY CLUB」、「ジャニーズファミリークラブ」は「ファミリークラブ」に、「ジャニーズジュニア」は「ジュニア」、「ジャニーズジュニアチャンネル」が「ジュニアチャンネル」に変更となるなど、関連サイトや各コンテンツなどの名称から次々と「ジャニーズ」のワードが消えていった。

 旧「Johnny's net」では「10月17日付けで『株式会社ジャニーズ事務所』は、『株式会社SMILE-UP.』に社名を変更いたしました」と案内が記され、「今後予定されている新会社の設立、及びその詳細が決定するまでは、弊社がこれまで通り当サイトを運営してまいります」とした。

 故ジャニー喜多川氏により、1962年6月に創業された同事務所。「フォーリーブス」や「少年隊」「光GENJI」「男闘呼組」「SMAP」「嵐」「TOKIO」など、多くの人気男性アイドルグループやスターを生み出した。一方で、ジャニー氏による長年の性加害が問題化。解体的見直しを求められた。

 2日に行われた会見では、61年4カ月、掲げ続けた屋号を下ろすことを発表。社名を存続するとしていた9月の会見から、方向性を一変させた。17日からは「SMILE-UP.(スマイルアップ)」と社名変更して、被害者の救済、補償に特化した企業として再出発した。

 会見で東山紀之社長が「すべてジャニーズと付くものはなくなります」と宣言した通り、さまざまな分野で名称変更やその準備が進んでいる。グループ名変更を発表している「関ジャニ∞」は、ファンから公募した中から「2つに絞った」と有料ファンクラブサイトで公開された動画で説明。「ジャニーズWEST」は重岡大毅が「名前が変わるっていうことに関しては、僕ら自分たちで話し合って、決めたこと。だからといって、パッパ、パッパと決めていける話でもない。(ファンの)声も聞きながらみんなで、決めている状態ですかね」と進ちょく具合を明かした。

 所属タレントのグッズ販売を行うジャニーズショップは、先月で営業を終えた東京・渋谷の店舗に続き、この日は大阪、愛知、福岡の店舗、オンラインストアが営業を終了。最終日の入店は事前予約制で、買い物客だけでなく、抽選に外れた多くのファンも思い思いのグッズを持ち寄り、「ジャニーズ」と書かれた店のロゴマークなどを撮影する姿が見られた。今月6日未明には、東京・赤坂の同事務所の本社屋に掲げられた「Johnny&Associates」の看板が撤去された。今後、スマイルアップの看板に掛け替えられるとみられる。

 半世紀以上にわたり芸能界をリードしてきた事務所の最終日にも、タレントたちはそれぞれの仕事に淡々と向き合った。年内でタレント活動を引退する東山はこの日、都内で主演舞台「チョコレートドーナツ」に出演。新社名初日の17日は2公演に立つ。木村拓哉はインスタグラムに「本日は、近々収録の番組の打ち合わせへ。色々なアイディアが出ました。楽しみです」と、この日は打ち合わせだったことをつづった。

 スマイルアップは補償が終わり次第、廃業する。タレントのマネジメント、プロデュース業については今後、東山社長、井ノ原快彦副社長によるエージェント会社を設立。タレントはエージェント契約となるが、この日まで公には詳細な発表がされておらず、ファンも不安なまま再出発の日を迎えた。

 SNSには終日、「#ジャニーズ事務所ありがとう」「#ジャニショ」「#ジャニオタ」と、ジャニーズ事務所に関連した数々のトレンドワードが並び、慣れ親しんだジャニーズに惜別の言葉を並べていた。

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