藤井王将 反撃のため駒温存 飛、金、桂でもなく歩を打つ 朝日杯で羽生九段に並ぶ5度目V

[ 2026年2月11日 18:26 ]

朝日杯で3年ぶり5回目の優勝を飾った藤井聡太王将
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 将棋の藤井聡太王将(23)=名人など6冠=が11日、大阪府高槻市の高槻城公園芸術文化劇場で第19回朝日杯将棋オープン戦決勝に臨み、伊藤匠2冠(23)に94手で勝利した。羽生善治九段に並ぶ歴代最多タイ、3年ぶり5回目の優勝を飾った。

 「朝日杯は初めて優勝できた棋戦。ここ何年か秒読みでミスすることが続いていた。この経験を糧に成長していけたら」

 藤井の初優勝は2018年2月。当時プロ2年目の中学生で、準々決勝で当時名人の佐藤天彦九段(38)を破って勢いに乗った。この日の準決勝ではその佐藤に勝利。そして全8冠を分け合う伊藤との決勝は、強い受けで勝ちにいった。

 昨年10月の王座戦第5局以来21局目となった同学年対決。藤井王は頭上から馬、成銀によるプレッシャーを受け、守護するのは飛車の横利きと2筋離れた銀のみ。それでも、藤井が駒台から手にしたのは飛車でも金でももちろん桂でもなく歩だった。伊藤に金を打たれると詰まされる3筋に歩を打って穴埋めした。

 終局後、公開対局を観戦に訪れたファンへのあいさつで「あそこで何かあったか、考えているところです」。まだ自問自答の最中にいた伊藤に対し、藤井は「手駒が増えれば(伊藤王の)詰みを狙える形。これで勝負してみようと思った」。自王の安全を確信し、伊藤王の背後への金捨てからの寄せを見据えていたというから驚く。対戦成績を15勝6敗とした。

 藤井は3、4日に東京都立川市で指された第75期王将戦7番勝負(特別協力・スポーツニッポン新聞社、毎日新聞)第3局、9日に松山市で指された51期棋王戦5番勝負第1局に敗れて連敗した。冬のダブルタイトル戦は1勝2敗、1敗と共に黒星先行となったがひとまず連敗を止めた。

 「直近で連敗し、内容的にも良くなかった。早指しでは結果が幸いしているが、長い持ち時間では結果、内容でも全体的に押されている。そこを改善する必要がある」。課題の解決には至っていないとの認識だった。それでも一昨年末、大阪市福島区から移転した関西将棋会館がある高槻市で初めて抱いた優勝カップ。「将棋会館のある高槻で、新鮮な気持ちで臨むことができた。それも励みに力を出せたところがあった」。この笑顔を転機としたい。

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