「エール」光子さん 夫・安隆が眠る海へ「ナレ死より一段上」散骨映像のみの演出 薬師丸ひろ子好演

[ 2020年11月24日 14:15 ]

連続テレビ小説「エール」第117話。母・光子の遺灰を海に散骨する(左から)梅(森七菜)、音(二階堂ふみ)、吟(松井玲奈)の3姉妹(C)NHK
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 俳優の窪田正孝(32)が主演を務めるNHK連続テレビ小説「エール」(月~土曜前8・00、土曜は1週間振り返り)は24日、第117話が放送され、女優の薬師丸ひろ子(56)が“魂の讃美歌”熱唱をはじめ好演してきたヒロインの母・関内光子は孫の結婚式を見ることなく天国に旅立っていた。

 朝ドラ通算102作目。男性主演は2014年後期「マッサン」の玉山鉄二(40)以来、約6年ぶり。モデルは全国高等学校野球選手権大会の歌「栄冠は君に輝く」などで知られ、昭和の音楽史を代表する作曲家・古関裕而(こせき・ゆうじ)氏(1909ー1989)と、妻で歌手としても活躍した金子(きんこ)氏。昭和という激動の時代を舞台に、人々の心に寄り添う曲の数々を生み出した作曲家・古山裕一(窪田)と妻・音(二階堂ふみ)の夫婦愛を描く。

 第117話は、アキラ(宮沢氷魚)に華(古川琴音)が好きだという理由を再度、問いただした裕一(窪田)だったが、2人の本気を感じ、ついに2人の結婚を認める。挙式には仲間たちが勢揃いし、賑やかに行われる。音(二階堂)が見守る中、新婦の父としてあいさつに立った裕一は…。それから5年後、1964年に東京オリンピックが開催されることが決定し、準備が着々と進められる。その中、開会式の入場行進曲の作曲を誰に依頼するかが検討され、裕一の名前も候補に挙がるが…という展開。

 裕一が華とアキラの結婚を認めた後、音はロザリオを握り締めながら「お母さん、華は幸せになれそうです」と報告。光子と幼少期の3姉妹の海辺の回想シーン、母の遺灰を海に散骨した3姉妹・吟(松井玲奈)、音、梅(森七菜)の映像がインサートされた。

 第9話(4月9日)、光子と3姉妹は事故のため亡くなった父・安隆(光石研)の遺灰を「お父さん、言っとったの。オレは墓みたいな狭い場所で眠るのは嫌だ、広いところがいいって」と海に散骨。光子も最愛の夫の元へ旅立った。ナレーションによる“ナレ死”でもない“回想死”は3姉妹が佇む映像だけの演出だった。

 インターネット上には「現在の年齢の関内3姉妹が海に向かう姿。それだけで、視聴者は光子さんの他界を察する。すごいな。光子さん。ナレ死より一段上の『察死』の概念打ち立てて去っていった」などの書き込みが見られた。

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