藤井七段、地元・瀬戸市で初パブリックビューイング案 1500人収容ホールなど3会場で調整

[ 2020年7月4日 05:30 ]

9日に棋聖戦第3局に臨む藤井聡太七段
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 将棋の史上最年少棋士・藤井聡太七段(17)の地元・愛知県瀬戸市が、初のパブリックビューイング(PV)を計画していることが3日、分かった。勝てばタイトル初奪取となる9日の棋聖戦5番勝負第3局(東京都内=対渡辺明棋聖)が対象。すでに同市内の集客施設3カ所を候補に調整中している。

 対局のたびに地元商店街などが自然発生的に応援イベントを開催していたが、9日の大一番はついに公の機関が動いた。瀬戸市と同市の文化振興財団が協力してPV開催を企画。候補は瀬戸市文化センター文化ホール(収容約1500人)、パルティせとアリーナ(同400人)、瀬戸蔵つばきホール(同350人)の3会場だ。

 この中で最大規模を誇る瀬戸市文化センター文化ホールは昨年5月に「瀬戸将棋まつり」を開催し、木村一基九段(当時)と藤井が記念対局を行った会場。過去にはももいろクローバーZやTWICEもコンサートで使用している。

 新型コロナウイルス感染の収束が見込めない現在は収容人員を大幅に減らす必要がある。6月27日に同会場で開いたクラシックコンサートでは社会的距離を保った関係で定員100人に制限した。

 瀬戸市でのPVは初の試みとあって、同財団の加藤慎也常務理事(62)は「市民から“PVやってるところはないですか”という問い合わせもある。藤井七段の活躍で瀬戸市の知名度が大きく上がった。今後、私たちとしても将棋文化の普及啓発活動をしていきたい」と前向きだ。

 瀬戸市シティプロモーション課は「日本将棋連盟と連絡を取り合いながら、どういった形なら開催可能なのか検討中。来週頭に具体的に決めることができれば」と話した。現時点では人数制限を敷く上で先着順での入場を想定している。

 藤井は1、2日に豊橋市で行われた王位戦7番勝負第1局を制し、棋聖戦と合わせタイトル戦3連勝。初の2日制を終えて「体力的な面で課題が残った」と珍しく疲労感をにじませたが、3日は公式行事がなく、6日の次戦(順位戦B級2組2回戦=対橋本崇載八段)に備え英気を養ったもよう。9日の大一番は地元の声援を背に臨むことになる。

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